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スクラップアンドビルドとは?メリットや進め方をわかりやすく解説

スクラップアンドビルドの概要イメージ

売上が落ち込んだ既存店舗を、このまま維持し続けるべきか、それとも思い切って閉店し、新しい立地に出店し直すべきか。こうした判断で悩んでいる担当者の方は多いのではないでしょうか。感覚だけで閉店や出店の判断を下してしまうと、限られた投資予算をうまく使えないリスクがあります。

こうした「古いものを整理し、新しく作り直す」という考え方は、スクラップアンドビルドと呼ばれています。老朽化・非効率になった設備や店舗を廃止し、より効率のよい新しいものに置き換える取り組みで、小売業から製造業、行政まで幅広い分野で使われる言葉です。

この記事では、スクラップアンドビルドの基本的な考え方から、使われる場面・メリットと注意点・店舗運営で進める際の流れまで詳しく解説します。

目次

スクラップアンドビルドとは?

スクラップアンドビルドの概要イメージ

スクラップアンドビルドとは、老朽化・陳腐化した設備や店舗を廃棄・解体し(スクラップ)、そのうえでより高性能・高効率な新しいものを作る(ビルド)ことを指す言葉です。もともとは製鉄業などで、古い設備を廃棄して新鋭設備に置き換える意味で使われ始めたとされています。

行政組織においては、新しい部署をつくる際に、同等の既存部署を廃止することを条件とする、組織の膨張を抑える仕組みとしても使われます。同じ言葉でも、業界によって指す対象が少し変わる点に注意が必要です。

小売業や飲食業では、老朽化した店舗や採算の合わなくなった店舗を閉店し、より条件のよい立地に新規出店することを指すことが多く、店舗開発商圏調査と深く関わる言葉です。

スクラップアンドビルドが使われる場面

スクラップアンドビルドが使われる場面

スクラップアンドビルドという言葉は、業界によって少しずつ意味合いが異なります。代表的な場面は次の3つです。

  • 小売・店舗業界での活用
  • 製造業・工場設備での活用
  • 行政・自治体での活用

それぞれ解説します。

小売・店舗業界での活用

小売業やチェーン展開する飲食業では、売上が低迷した既存店舗を閉店し、そのぶんの経営資源を新規出店に振り向けるという形でスクラップアンドビルドが使われます。

たとえば、駅前の商業施設が縮小して人通りが減ったエリアの店舗を閉め、住宅街の人口が増えているエリアに出店し直す、といったケースが挙げられます。

商圏そのものが変化してしまった場合、同じ場所で頑張り続けるより、立地を見直すほうが合理的なこともあります。

製造業・工場設備での活用

製造業では、耐用年数を過ぎた古い生産設備や工場を解体・処分し、省エネルギー性能や生産効率の高い新しい設備に置き換えるという意味で使われます。

老朽化した設備を延命しながら使い続けると、修繕費がかさむだけでなく、故障による生産停止のリスクも高まります。一定の周期で設備を更新する計画を持っておくことが、長期的なコスト削減につながります。

行政・自治体での活用

行政組織では、新しい部署や事業を立ち上げる際に、既存の部署や事業を廃止・縮小することを条件とする運用ルールとしてスクラップアンドビルドが使われることがあります。

これは、組織や予算が際限なく膨らんでしまうことを防ぐための仕組みです。民間企業でも、新規事業を始める際に既存事業の縮小・撤退とセットで検討する考え方として応用されています。

店舗運営におけるスクラップアンドビルドのメリット

店舗運営におけるスクラップアンドビルドのメリット

老朽化した店舗を閉め、新しい立地に出店し直すことには、いくつかのメリットがあります。代表的なものは次の3つです。

  • 商圏の変化に合わせて立地を最適化できる
  • 老朽化による修繕コスト・光熱費を抑えられる
  • 売場や設備を刷新し、ブランドイメージを高めやすくなる

これらのメリットを活かすことで、老朽化した店舗を抱え続けるよりも、事業全体の収益性を底上げしやすくなります。

たとえば、開業から20年以上が経過し、周辺人口が減少したエリアの店舗を閉店し、近隣の再開発エリアに出店し直したことで、来店客数が回復したというケースも珍しくありません。立地は一度決めたら終わりではなく、商圏の変化に合わせて見直す対象と考えておくと安心です。

スクラップアンドビルドを進めるときの注意点

スクラップアンドビルドを進めるときの注意点

メリットの大きいスクラップアンドビルドですが、進め方を誤ると、かえって経営の負担が大きくなってしまうこともあります。

閉店と新規出店には、それぞれ違ったコストとリスクが伴うため、両方を切り離さずにセットで検討する必要があります。

閉店には、原状回復工事費や違約金、従業員の配置転換など、想像以上にコストがかかる場合があります。閉店コストを見積もらないまま新規出店だけを先に決めてしまうと、資金計画が崩れる原因になります。

新規出店側についても、感覚的な立地選びには注意が必要です。「なんとなく人通りが多いから」という理由だけで出店エリアを決めてしまうと、閉店した店舗と同じ失敗を繰り返しかねません。

一見スピード感を持って進めたくなる取り組みですが、既存店舗のデータ分析と新規候補地の商圏分析を、両方きちんと行っておくことが後々の安心につながります。

店舗のスクラップアンドビルドを進める流れ

店舗のスクラップアンドビルドを進める流れ

実際に店舗のスクラップアンドビルドを検討するときは、おおまかに4つの流れで進めると整理しやすくなります。

  • 既存店舗の状況を可視化する
  • 撤退・閉店の判断基準を決めておく
  • 新規出店エリアを商圏分析で見極める
  • 閉店と新規出店のタイミングを調整する

それぞれ解説します。

既存店舗の状況を可視化する

まずは、全店舗の売上・客数・築年数・修繕履歴などのデータを一覧で整理し、どの店舗が不振なのかを客観的に把握するところから始めます。

担当者の印象だけで「あの店は厳しそうだ」と判断してしまうと、実際には回復の余地がある店舗まで閉店対象にしてしまう可能性があります。

撤退・閉店の判断基準を決めておく

次に、「売上が◯年連続で目標を下回ったら見直す」といった、あらかじめ決めておいた基準に沿って撤退を判断することが大切です。

基準がないまま個別に判断していると、店舗ごとに温度差が出たり、判断が後手に回ったりしがちです。全社で共通の基準を持っておくことで、閉店判断のスピードと納得感の両方を高められます。

新規出店エリアを商圏分析で見極める

閉店する店舗が決まったら、そのぶんの経営資源をどこに振り向けるかを検討します。候補地周辺の人口・年代構成・競合状況などを商圏分析で確認し、需要が見込めるエリアかどうかを見極めます。

閉店した店舗と似たような立地条件のエリアを選んでしまうと、同じ失敗を繰り返すリスクがあるため、閉店の原因を新規出店の選定基準にも反映させることが役立ちます。

閉店と新規出店のタイミングを調整する

最後に、閉店と新規出店のスケジュールをどう重ねるかを調整します。同時に進めるか、期間を空けるかによって、必要な資金や人員配置が変わってきます。

気持ちとしては早く新店舗をオープンさせたくなりますが、既存店舗の従業員の異動先や在庫の整理など、閉店側の準備にも一定の時間を確保しておくと進めやすくなります。

スクラップアンドビルドに関するよくある質問

スクラップアンドビルドに関するよくある質問

スクラップアンドビルドについてよく寄せられる質問をまとめました。

スクラップアンドビルドとリノベーションの違いは何ですか?

リノベーションは既存の建物や店舗を活かしながら改修する取り組みです。一方でスクラップアンドビルドは、既存のものを一度廃棄・解体してから新しく作り直す点が異なります。

店舗のスクラップアンドビルドはどのタイミングで検討すべきですか?

売上の低迷が数年単位で続いている、修繕費用が年々増えている、周辺の商圏環境が大きく変化した、といったサインが見られるタイミングが目安になります。数値の悪化を待たず、定期的に店舗ごとの状況を点検しておくことが役立ちます。

閉店と新規出店は同時に進めたほうがよいですか?

必ずしも同時である必要はありません。資金や人員に余裕がない場合は、閉店処理を先に終えてから新規出店の準備を進めるほうが、無理なく進めやすいこともあります。

新規出店の立地選びで失敗しないためにはどうすればよいですか?

担当者の経験や勘だけに頼らず、人口データや競合状況などをもとにした商圏分析を組み合わせることで、判断の精度を高められます。

スクラップアンドビルドなら商圏分析ツール・売上予測のgleasin

店舗のスクラップアンドビルドを検討するときは、閉店の判断と新規出店の立地選びの両方を、データにもとづいて進めることが大切です。

既存店舗の状況分析や、新規出店候補地の商圏分析を自社だけで一から行うのは手間がかかります。閉店と出店の判断材料をすぐに数値で確認したいなら、商圏分析・売上予測ツールの「gleasin(グリーシン)」が選択肢の一つになります。

gleasinは、エムディー株式会社が提供する商圏分析・売上予測ツールです。マップにピンを落とすだけで立地データが5秒で算出でき、高精度AIによる売上予測(売上一致率80〜90%)で出店リスクを数値で把握できます。

主な機能は以下のとおりです。

  • Geodemo:消費者属性を10種類に分けて地域ごとに可視化。ターゲット層のいるエリアを直感的に選定できる
  • GPSメッシュ:125mメッシュで時間帯別の人口滞留数を表示。営業時間を加味した分析が可能
  • ベンチマーク:競合店舗数をマップ上で瞬時に確認できる
  • 売上予測:AIを使った高精度の売上シミュレーション(売上一致率80〜90%の実績)

日本ケンタッキー・フライド・チキン・OWNDAYSなど、業種を問わず多くの企業が導入しています。

gleasinの無料トライアルや資料請求については、gleasinの公式サイトで確認しましょう。

人流データ商圏人口昼間人口足元商圏などをもとに、店舗開発や出店戦略をより具体的に検討したい方には、商圏分析ツール「gleasin」がおすすめです。gleasinは、GPSなどから得られる位置情報や各種統計データをGIS上で可視化し、商圏の把握や立地分析立地戦略エリアマーケティングに活用できます。良い立地の選定はもちろん、フランチャイズ展開における出店候補地の比較にも役立ちます。

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この記事を書いた人

2003年創業。医師・歯科医師のクリニック開業・経営支援を原点に、立地戦略コンサルティングおよびAIソリューション事業を展開するコンサルティングファーム。自社開発のAI立地分析ツール「gleasin」による高精度な商圏・人流データ分析と、20年以上の開業支援実績を組み合わせ、物件選定から開業後の経営支援まで一気通貫でサポート。東京・麻布台ヒルズを拠点に活動。

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