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良い立地条件とは?店舗開業前に確認したい業態別・エリア別にみる立地条件

良い立地条件とは?開業時に立地を決めるときのポイント

店舗を開業するとき、物件の場所選びで悩んでいませんか?

「人通りが多い場所なら集客できそうだが、家賃が心配…」
「高額な家賃をかけずに、家賃が安い物件のほうが利益を出しやすいのでは?」

このように考えることもあるかもしれません。

もちろん、駅からの近さや人通りの多さ、家賃の安さは大事です。でも、出店場所は、店舗の業種やターゲットによって変わります。

たとえば、ランチ需要を狙う飲食店ならオフィス街が向いている場合があります。

一方で、ファミリー層をターゲットにした店舗なら、住宅街や駐車場のあるロードサイドのほうが合っているかもしれません。

この記事では、店舗開業を考えている方に向けて、立地条件の基本や良い立地の特徴、出店前に確認したいポイントをわかりやすく解説します。物件選びで失敗しないためにも、感覚だけで判断せず、自店舗に合った立地条件を一緒に整理していきましょう。

目次

業態別に見る良い立地条件とは?

業態別にみる良い立地条件の考え方

良い立地条件は、業態によって変わります。

たとえば、飲食店と美容室では、お客様の来店目的が違います。クリニックや学習塾、フィットネスジム、生活サービス店でも、重視すべき立地条件は同じではありません。

飲食店では、通りがかりの人に見つけてもらいやすい場所が向いている場合があります。一方で、美容室やサロンは予約来店が中心になるため、必ずしも人通りの多い一等地である必要はありません。

また、クリニックや歯科医院では、周辺住民が通いやすいかどうかが重要です。学習塾なら、学校や住宅街から通いやすく、夜でも安心して通える場所かどうかも確認したいポイントです。

このように、良い立地条件は「人通りが多いか」「駅から近いか」だけでは判断できません。自店舗のお客様が、どのような目的で、どのようなタイミングで来店するのかを考えることが大切です。

以下では、業態別に見た良い立地条件の考え方を解説します。

  • 飲食店にとって良い立地条件
  • 美容室・サロンにとって良い立地条件
  • クリニックにとって良い立地条件
  • 歯科医院・整骨院・調剤薬局にとって良い立地条件
  • 小売店にとって良い立地条件
  • コンビニ・ドラッグストアにとって良い立地条件
  • 学習塾・習い事教室にとって良い立地条件
  • フィットネスジムにとって良い立地条件
  • 生活サービス店にとって良い立地条件

飲食店にとって良い立地条件

飲食店で良い立地

飲食店では、来店のしやすさや視認性が重要です。

特に、ランチ、カフェ、テイクアウト、居酒屋などは、お店の前を通る人に気づいてもらえるかどうかが集客に影響します。

ただし、人通りが多ければ必ず良い立地というわけではありません。大切なのは、自店舗を利用しそうな人が、食事をする時間帯にその場所を通っているかどうかです。

飲食店の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • ランチやディナーの時間帯に人通りがあるか
  • 店舗の外観や看板が見えやすいか
  • 周辺の客層と価格帯が合っているか
  • オフィス街、住宅街、繁華街などの需要と合っているか
  • テイクアウトやデリバリー需要があるか
  • 競合飲食店との差別化ができるか

たとえば、オフィス街では平日のランチ需要が見込めますが、休日は人通りが少なくなることがあります。住宅街では、夕方以降や休日に家族で利用される可能性があります。

飲食店では、「いつ」「誰が」「何を目的に」来店するのかを考えて、立地を判断しましょう。

美容室・サロンにとって良い立地条件

美容室・サロンにとって良い立地条件

美容室やサロンは、通りがかりで入店するよりも、予約して来店するケースが多い業態です。

そのため、飲食店のように人通りの多い場所だけを重視する必要はありません。むしろ、ターゲット層が通いやすく、落ち着いて利用できる場所のほうが合っている場合もあります。

美容室・サロンの立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • ターゲット層が住んでいる、または働いているエリアか
  • 駅やバス停から通いやすいか
  • 予約して来店する人が迷わずたどり着けるか
  • 店舗の雰囲気と周辺環境が合っているか
  • リピートしやすい距離にあるか
  • 近隣サロンと価格帯やサービスで差別化できるか

たとえば、高価格帯のサロンであれば、落ち着いた雰囲気のエリアが合うかもしれません。一方で、若年層向けのサロンなら、駅近や商業施設周辺など、気軽に通いやすい場所が向いていることもあります。

美容室やサロンでは、初回来店だけでなく、継続して通ってもらえる立地かどうかを確認しましょう。

クリニックにとって良い立地条件

クリニックの良い立地

クリニックでは、通いやすさと安心感が重要です。

体調が悪いときや定期的に通院するとき、お客様はできるだけ負担の少ない場所を選びます。そのため、駅やバス停からのアクセス、駐車場の有無、周辺住民の年齢層などが立地選びに関わります。

クリニックの立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 周辺に居住人口があるか
  • ターゲットとなる年齢層が多いか
  • 駅やバス停から近いか
  • 駐車場や駐輪場を確保できるか
  • 高齢者や子ども連れでも来院しやすいか
  • 近隣に同じ診療科の競合が多すぎないか
  • 薬局や他の医療機関との位置関係はどうか

小児科であればファミリー層が多い住宅街、内科や整形外科であれば高齢者が通いやすい場所が向いている場合があります。

クリニックでは、「地域の人が困ったときに思い出せる場所か」「継続して通いやすい場所か」を重視しましょう。

歯科医院・整骨院・調剤薬局にとって良い立地条件

歯科医院・整骨院・調剤薬局にとって良い立地条件

歯科医院、整骨院、調剤薬局なども、地域住民の利用しやすさが重要な業態です。

クリニックと同じように、通いやすさは大切ですが、業態によって来店頻度や利用目的が異なります。歯科医院は定期的な通院、整骨院は継続利用、調剤薬局は近隣の医療機関との関係性が立地に影響します。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 住宅街や駅周辺から通いやすいか
  • 高齢者やファミリー層が利用しやすいか
  • 駐車場や駐輪場を確保できるか
  • 近くに医療機関や介護施設があるか
  • 継続して通う人にとって負担が少ないか
  • 同業店舗との距離や競合状況は適切か

特に調剤薬局では、近隣のクリニックや病院との位置関係が重要です。整骨院や歯科医院では、日常生活の中で通いやすい場所かどうかも見ておきましょう。

小売店にとって良い立地条件

小売店にとって良い立地条件

小売店では、何を販売するかによって良い立地条件が変わります。

日用品を扱う店舗であれば、住宅街や生活動線上にあると利用されやすくなります。アパレルや雑貨のように、買い物そのものを楽しむ商品であれば、商業施設や繁華街との相性が良い場合もあります。

小売店の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 商品のターゲット層が周辺にいるか
  • 通りがかりの来店が期待できるか
  • 周辺施設との相性が良いか
  • 店舗の前で商品や雰囲気が伝わるか
  • 購買頻度に合った商圏か
  • 競合店との差別化ができるか

目的買いの商品なのか、ついで買いの商品なのかによって、見るべき立地は変わります。

小売店では、「お客様がどのタイミングでその商品を買うのか」を考えることが大切です。

コンビニ・ドラッグストアにとって良い立地条件

コンビニ・ドラッグストアにとって良い立地条件

コンビニやドラッグストアは、日常的に利用されやすい店舗です。

お客様は、通勤・通学の途中、仕事帰り、買い物のついでなど、生活の流れの中で来店します。そのため、生活動線上にあるかどうかが重要です。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 駅から住宅街への帰宅動線上にあるか
  • 大通り沿いや交差点付近で見つけやすいか
  • 駐車場があり、車でも利用しやすいか
  • 周辺に住宅、オフィス、学校などがあるか
  • 日常的に使う商品への需要があるか
  • 既存店舗との距離や品ぞろえで差別化できるか

コンビニやドラッグストアでは、「ついでに寄りやすいか」が大切です。駅前、住宅街の入口、大通り沿いなど、日常の移動中に見つけやすい場所が向いています。

学習塾・習い事教室にとって良い立地条件

学習塾・習い事教室にとって良い立地条件

学習塾や習い事教室では、子どもや保護者が通いやすい立地かどうかが重要です。

学校や住宅街から近い場所は、通塾しやすい候補になります。また、夜に授業がある場合は、周辺の明るさや人通り、安全性も確認しておきたいポイントです。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 学校や住宅街から通いやすいか
  • 駅やバス停から近いか
  • 夜でも明るく、安全に通えるか
  • 保護者が送迎しやすいか
  • 自転車を停められるスペースがあるか
  • 周辺に同じような塾や教室が多すぎないか

学習塾や習い事教室では、子どもだけでなく保護者の目線も大切です。「安心して通わせられる場所か」「送迎しやすい場所か」を確認しましょう。

フィットネスジムにとって良い立地条件

フィットネスジムにとって良い立地条件

フィットネスジムでは、継続して通いやすい立地かどうかが重要です。

運動は一度だけではなく、週に何度も通うことを前提に利用されます。そのため、仕事帰りに寄りやすい駅近やオフィス街、自宅から通いやすい住宅街などが候補になります。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 駅や職場、自宅から通いやすいか
  • 仕事帰りや休日に利用しやすい場所か
  • 駐車場や駐輪場があるか
  • 周辺の年齢層や所得層と価格帯が合っているか
  • 夜間でも安心して利用できるか
  • 競合ジムと設備や料金で差別化できるか

フィットネスジムでは、「通うことが面倒にならない場所か」を見ることが大切です。どれだけ設備が良くても、通いにくい場所では継続利用につながりにくくなります。

生活サービス店にとって良い立地条件

生活サービス店にとって良い立地条件

生活サービス店とは、クリーニング店、コインランドリー、買取店、携帯修理店、不動産店舗など、日常生活の中で利用される店舗です。

これらの店舗では、近隣住民が利用しやすい場所かどうかが重要になります。目的を持って来店することも多いため、駅前の一等地でなくても、わかりやすく通いやすい場所であれば候補になります。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 近隣住民の生活動線上にあるか
  • 住宅街やスーパーの近くにあるか
  • 駐車場や駐輪場があるか
  • 店舗の場所がわかりやすいか
  • 繰り返し利用しやすい距離にあるか
  • 周辺に同じサービスの競合が多すぎないか

生活サービス店では、「必要になったときに思い出してもらえる場所か」が大切です。住宅街やスーパー周辺、駅からの帰宅動線上など、日常的に目に入りやすい場所を確認しましょう。

業態別に立地条件を見ると、同じ物件でも向き不向きがあることがわかります。人通りや駅からの距離だけで判断せず、自店舗のお客様がどこにいて、どのような目的で来店するのかを整理したうえで、出店候補地を選びましょう。

良い立地条件といわれる主な特徴は?

良い立地条件と聞くと、駅前や人通りの多い場所をイメージする方が多いかもしれません。

もちろん、駅から近い場所や多くの人が通る場所は、店舗にとって大きな強みになります。しかし、実際にはそれだけで「良い立地」とは言い切れません。

大切なのは、お客様が来店しやすく、店舗の存在に気づきやすく、自店舗の商品やサービスと相性が良い場所かどうかです。

以下は、良い立地条件の主な特徴です。

  • アクセスが良く来店しやすい
  • 視認性が高く見つけやすい
  • 人通りや交通量がある
  • 周辺環境と店舗コンセプトが合っている
  • 競合店とのバランスが良い

自分のお店にとって、どの条件が特に大切になるのでしょうか。

たとえば、飲食店なら人通りや視認性が重要になりやすく、美容室やクリニックならアクセスの良さや周辺住民との相性が大切になることもあります。

エリア別に見る良い立地条件のポイントを確認する

それぞれの特徴について、順番に解説します。

アクセスが良く来店しやすい

良い立地条件のひとつが、アクセスの良さです。

お客様が「行きやすい」と感じる場所に店舗があると、来店のハードルが下がります。反対に、場所がわかりにくかったり、駅や駐車場から遠かったりすると、「気になるけど、行くのが少し面倒だな」と思われてしまうこともあります。

たとえば、次のような場所はアクセスが良い立地といえます。

  • 駅やバス停から近い
  • 大通り沿いにある
  • 駐車場や駐輪場がある
  • 住宅地やオフィス街から行きやすい
  • お客様の生活動線上にある

ここで考えたいのは、単に「駅から近いかどうか」だけではありません。

自店舗のお客様は、徒歩で来るのでしょうか。車で来るのでしょうか。それとも、仕事帰りや買い物のついでに立ち寄るのでしょうか。

このように、ターゲット顧客の移動手段や行動パターンに合っているかを見ることが大切です。

視認性が高く見つけやすい

店舗の見つけやすさも、良い立地条件を考えるうえで重要です。

どれだけ良い商品やサービスを用意していても、お客様に店舗の存在を知ってもらえなければ来店にはつながりません。特に新規開業の場合は、まず「ここにお店がある」と気づいてもらうことが大切です。

視認性が高い店舗には、次のような特徴があります。

  • 通行人から店舗が見えやすい
  • 看板が目に入りやすい
  • 店舗の入口がわかりやすい
  • 店内の雰囲気が外から伝わりやすい
  • 周辺の建物に埋もれていない

たとえば、同じ通り沿いでも、角地にある店舗と奥まった場所にある店舗では、見つけやすさが大きく変わります。また、1階の路面店は通行人の目に入りやすく、初めてのお客様にも入りやすい印象を与えやすいです。

一方で、地下や2階以上の物件が必ず悪いわけではありません。看板の出し方や入口までの案内、Web集客などを工夫すれば、十分に集客できる場合もあります。

大切なのは、お客様が迷わず店舗を見つけられるかどうかです。

人通りや交通量がある

人通りや交通量の多さも、良い立地条件としてよく挙げられます。

お店の前を通る人が多ければ、それだけ店舗を知ってもらえる機会が増えます。飲食店や小売店のように、通りがかりの来店が期待できる業態では、特に重要なポイントです。

ただし、ここで注意したいことがあります。

人通りが多い場所なら、必ず集客できるのでしょうか。

実は、そうとは限りません。大切なのは、自店舗のターゲットとなる人が通っているかどうかです。

たとえば、若者向けのカフェを開業する場合、高齢者が多く通る場所よりも、学生や若い会社員が多いエリアのほうが相性が良いかもしれません。反対に、地域密着型のクリニックや生活サービスであれば、周辺に住んでいる人の数や年齢層が重要になります。

また、人の流れは時間帯や曜日によっても変わります。

平日は人が多くても、土日は人通りが少ない場所もあります。昼はにぎわっていても、夜になると静かになるエリアもあります。

出店候補地を見るときは、一度だけ確認するのではなく、平日・休日、昼・夜など、複数のタイミングで現地を見ておくと安心です。

周辺環境と店舗コンセプトが合っている

良い立地条件を考えるときは、周辺環境との相性も見ておきたいポイントです。

周辺環境とは、近くにどのような施設や店舗があるか、どのような人が集まるエリアなのか、街にどのような雰囲気があるかといった要素です。

たとえば、次のような視点で確認できます。

  • 住宅街なのか、オフィス街なのか
  • 学生が多いエリアなのか
  • ファミリー層が多いエリアなのか
  • 高級感のある街なのか、カジュアルな雰囲気の街なのか
  • 近くに商業施設や公共施設があるか

店舗のコンセプトと周辺環境が合っていると、お客様に受け入れてもらいやすくなります。

たとえば、落ち着いた雰囲気の高価格帯サロンを出すなら、静かで上品なエリアのほうが合うかもしれません。一方で、若者向けの飲食店なら、にぎわいがあり、SNS映えする店舗が集まるエリアのほうが相性が良い場合もあります。

「この街に、自分のお店を利用しそうな人はいるか?」
「このエリアの雰囲気と、お店のコンセプトは合っているか?」

このように考えると、立地条件をより具体的に判断しやすくなります。

競合店とのバランスが良い

競合店の状況も、立地条件を判断するうえで欠かせません。

出店候補地の周辺に同じような店舗が多い場合、お客様の取り合いになる可能性があります。特に、価格帯やサービス内容が似ている店舗が近くにあると、開業後の集客に苦戦することもあります。

一方で、競合店がまったくない場所なら安心かというと、そうとも限りません。競合が少ない理由として、そもそもそのエリアに需要が少ない可能性もあるからです。

そのため、競合店を見るときは、数だけで判断しないことが大切です。

  • 周辺に同業の店舗はどれくらいあるか
  • どのような価格帯で営業しているか
  • 口コミや評判はどうか
  • どのような客層が利用しているか
  • 自店舗ならどこで差別化できるか

このような点を確認すると、出店する余地があるかどうかを判断しやすくなります。

競合があること自体は悪いことではありません。むしろ、そのエリアに一定のニーズがある証拠とも考えられます。

大切なのは、競合の中で自店舗が選ばれる理由を作れるかどうかです。

エリア別に見る良い立地条件のポイント

良い立地条件は、出店するエリアによって変わります。

たとえば、駅前・オフィス街・繁華街・ロードサイドでは、そこにいる人の目的がまったく違います。

駅前を歩いている人は、通勤や通学の途中かもしれません。オフィス街にいる人は、ランチのお店を探しているかもしれません。ロードサイドを走る人は、車で入りやすいお店を探しているかもしれません。

では、自分のお店に来てほしい人は、どのエリアにいるのでしょうか。

同じ「人が多い場所」でも、通る人の目的が違えば、向いている店舗も変わります。人が多いからといって、自店舗のお客様になるとは限りません。

以下は、代表的なエリア別の立地条件のポイントです。

  • 駅前の立地条件
  • オフィス街の立地条件
  • 学生街の立地条件
  • 繁華街の立地条件
  • ロードサイドの立地条件
  • 商業施設内の立地条件

「どこに出店するか」だけでなく、「そこにいる人は何を求めているのか」を考えながら見ていきましょう。

駅前の良い立地条件

駅前は、多くの人が毎日のように利用するエリアです。

通勤・通学、買い物、待ち合わせなど、さまざまな目的で人が集まります。そのため、店舗の存在を知ってもらいやすく、初めてのお客様にも見つけてもらいやすい立地です。

「駅から近いなら、どんなお店でも集客しやすいのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。

たしかに、駅前は人通りが多く、アクセスの良さもあります。しかし、駅前で大切なのは、駅に近いことだけではありません。

本当に見るべきなのは、駅を利用する人がお店の前を自然に通るかどうかです。

駅から徒歩1分の場所でも、人の流れから外れていれば、思ったほど見てもらえないことがあります。反対に、駅から少し離れていても、通勤・通学の動線上にあれば、多くの人に見つけてもらえる可能性があります。

駅前の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 駅の出口から近いか
  • 人の流れがある道沿いか
  • 看板や入口が見つけやすいか
  • 通勤・通学の動線上にあるか
  • 周辺に競合店が多すぎないか

特に飲食店やカフェ、コンビニ、美容室、クリニックなどは、駅前と相性が良い場合があります。

ただし、駅前は賃料が高くなりやすい点にも注意が必要です。

「人通りは多いけれど、家賃を払って利益は残るのか?」
この視点も忘れてはいけません。

駅前立地を選ぶときは、駅からの近さだけでなく、人の流れ・視認性・賃料のバランスまで確認しましょう。

オフィス街の良い立地条件

オフィス街は、会社員やビジネスパーソンが多く集まるエリアです。

平日の昼間は人が多く、ランチやカフェ、テイクアウト、仕事帰りの利用などが期待できます。

では、オフィス街なら平日はずっと集客しやすいのでしょうか。

実際には、時間帯によって需要が大きく変わります。ランチタイムは多くの人が外に出ても、午後は人通りが落ち着くことがあります。夜も、エリアによっては仕事帰りの人がすぐ駅に向かってしまい、お店に立ち寄らないこともあります。

オフィス街では、「人がいる時間」と「お金を使う時間」が一致しているかを見ることが大切です。

オフィス街の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 周辺に会社やオフィスビルが多いか
  • ランチタイムに人通りがあるか
  • 平日と休日で人の流れに差があるか
  • 会社員が利用しやすい価格帯か
  • 短時間で利用できる商品やサービスか

オフィス街で開業するなら、忙しい人が使いやすいかどうかも重要です。

たとえば、飲食店なら提供スピードが遅いと、ランチ需要を取り逃がしてしまうかもしれません。カフェなら、短時間で利用する人が多いのか、打ち合わせや作業で長く滞在する人が多いのかによって、席数やメニュー設計も変わります。

「このエリアの会社員は、何に困っているのか?」
「昼休みに入りやすいお店なのか?」
「仕事帰りに寄りたいと思えるお店なのか?」

このように考えると、オフィス街で必要な立地条件が見えてきます。

また、土日祝日の人通りも確認しておきましょう。平日はにぎわっていても、休日になると人が少なくなるエリアもあります。

学生街の良い立地条件

学生街は、大学や専門学校の近くにあるエリアです。

学生が多く集まるため、飲食店やカフェ、学習スペース、娯楽系の店舗などと相性が良い場合があります。友人同士で利用されることも多く、口コミやSNSで広がりやすい点も特徴です。

ただし、学生が多い場所なら、どんな店舗でも利用されるのでしょうか。

学生街では、価格や入りやすさがとても重要です。興味を持ってもらえても、「少し高そう」「入りにくそう」と思われると、来店につながりにくくなります。

学生街の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 学校から近いか
  • 学生がよく通る道沿いにあるか
  • 価格帯が学生に合っているか
  • 長時間利用しやすい雰囲気か
  • SNSや口コミで広がりやすい商品・サービスか

学生街では、友人と一緒に入りやすい雰囲気も大切です。

ひとりでは入りにくいお店でも、友人と一緒なら入りやすくなることがあります。反対に、店内が狭すぎたり、価格がわかりにくかったりすると、候補から外れてしまうかもしれません。

「学生が放課後に寄りたいと思うか?」
「友人に紹介したくなるお店か?」
「毎週でも使いやすい価格帯か?」

このような視点で見ると、学生街に合う店舗かどうかを判断しやすくなります。

また、学生街では長期休暇の影響もあります。授業期間中はにぎわっていても、夏休みや春休みになると人通りが減る場合があります。年間を通して安定した売上を作れるかも確認しておきましょう。

繁華街の良い立地条件

繁華街は、飲食店や商業施設、娯楽施設などが集まるにぎやかなエリアです。

買い物や食事、遊びを目的に人が集まるため、通りがかりの来店も期待できます。居酒屋、バー、アパレル、美容系サービス、娯楽系店舗などは、繁華街と相性が良い場合があります。

では、人が多い繁華街に出店すれば、それだけでお客様は集まるのでしょうか。

答えは、必ずしもそうではありません。

繁華街は人が多い分、競合店も多くなりやすいエリアです。似たようなお店が並んでいる中で、「なぜこのお店に入るのか」という理由がなければ、お客様に選ばれにくくなります。

繁華街の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • ターゲット層が多く歩いているか
  • 昼と夜で人の流れがどう変わるか
  • 近くに集客力のある施設があるか
  • 競合店との差別化ができるか
  • エリアの雰囲気が店舗コンセプトに合っているか

繁華街では、エリアの雰囲気との相性も重要です。

同じ繁華街でも、若者が多い場所、観光客が多い場所、会社員が多い場所では、求められる店舗が変わります。落ち着いた雰囲気のお店を出したいのに、にぎやかすぎる場所を選ぶと、コンセプトと合わない可能性もあります。

「この通りを歩く人は、どんなお店を探しているのか?」
「競合店ではなく、自店舗を選ぶ理由はあるのか?」
「この街の雰囲気に、お店のコンセプトは合っているのか?」

繁華街を選ぶときは、人の多さだけでなく、客層・競合・街の雰囲気をセットで確認しましょう。

ロードサイドの良い立地条件

ロードサイドは、幹線道路沿いや郊外の大きな道路沿いにある立地です。

車での来店が中心になるため、駅からの距離よりも、車で入りやすいか、駐車場があるか、看板が見えやすいかが重要になります。

ここで考えたいのは、車で走っている人がそのお店に気づけるかどうかです。

たとえば、交通量が多い道路沿いでも、看板が見えにくければ通り過ぎられてしまいます。入口がわかりにくかったり、駐車場に入りづらかったりすると、「また今度でいいか」と思われるかもしれません。

ロードサイドの立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 車から店舗や看板が見えやすいか
  • 駐車場の台数は十分か
  • 道路から入りやすく出やすいか
  • 交通量はあるか
  • 反対車線からも来店しやすいか

ロードサイドでは、視認性と入りやすさがとても重要です。

特に車の場合、徒歩のようにゆっくり店舗を探すことができません。数秒で「何のお店か」「入れる場所はどこか」がわからなければ、来店のチャンスを逃してしまいます。

「車から看板は見えるか?」
「初めての人でも入口がわかるか?」
「駐車場に入りやすいか?」
「出るときに危なくないか?」

このように、実際に車で通るお客様の目線で確認することが大切です。

飲食店、ドラッグストア、クリニック、フィットネス、物販店など、車での来店が多い業態では、ロードサイドの立地条件が集客に大きく関わります。

商業施設内の良い立地条件

商業施設内への出店は、施設自体の集客力を活用できる点が大きなメリットです。

ショッピングモールや駅ビル、スーパー内などは、買い物目的で訪れる人が多いため、店舗を知ってもらえる機会が増えます。

では、商業施設に入れば自然と売上が伸びるのでしょうか。

もちろん、施設の集客力は大きな魅力です。しかし、商業施設内でも、場所によって人の流れは大きく変わります。入口付近、エスカレーター近く、フードコート周辺、奥まった区画では、見つけてもらいやすさが違います。

商業施設内の立地条件で確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 施設全体の来館者数は多いか
  • 自店舗のターゲットと施設の客層が合っているか
  • 施設内のどの場所に出店できるか
  • 近くに相性の良い店舗があるか
  • テナント料や共益費が売上に見合うか

商業施設内では、施設の客層と自店舗のターゲットが合っているかが特に大切です。

ファミリー層が多い商業施設なら、子ども連れでも利用しやすい店舗が合うかもしれません。駅ビルのように会社員や若い世代が多い施設なら、短時間で利用できるサービスや、仕事帰りに立ち寄れる店舗が向いていることもあります。

「施設に来る人は、自店舗の商品やサービスを求めているのか?」
「施設内のどの場所なら見つけてもらいやすいのか?」
「テナント料を払っても利益が残るのか?」

商業施設内への出店では、施設の集客力だけでなく、客層・区画・費用のバランスまで確認しましょう。

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参考:エムディー株式会社|クリニック開業支援実績

開業前に確認すべき立地条件のチェックポイント

立地条件を考えるときは、「駅から近い」「人通りが多い」といった見た目のわかりやすさだけで判断しないことが大切です。

一見良さそうに見える物件でも、実際にはターゲットとなるお客様が少なかったり、競合が強かったり、家賃が高すぎたりすることがあります。

では、開業前にはどのような点を確認すればよいのでしょうか。

以下は、立地条件を判断するときに確認したい主なチェックポイントです。

  • ターゲット顧客が周辺にいるか
  • 商圏の範囲は適切か
  • 人の流れや動線に乗っているか
  • 競合店の数と強さは適切か
  • 賃料と売上見込みのバランスは合っているか
  • 法規制や契約条件に問題はないか

気になる物件を見つけたときほど、すぐに決めたくなるかもしれません。
しかし、開業後に「思ったより集客できなかった」とならないためにも、ひとつずつ確認していきましょう。

ターゲット顧客が周辺にいるか

まず確認したいのは、自店舗のターゲットとなるお客様が周辺にいるかどうかです。

どれだけ人通りが多い場所でも、その人たちが自店舗の商品やサービスを求めていなければ、来店にはつながりにくくなります。

たとえば、ファミリー向けの飲食店を開業したいのに、周辺に単身者や会社員が多いエリアを選ぶと、想定していた客層とずれてしまうかもしれません。反対に、仕事帰りの会社員を狙う店舗であれば、住宅街よりもオフィス街や駅周辺のほうが合う場合があります。

ここで考えたいのは、次のような点です。

  • 周辺にはどの年代の人が多いか
  • 単身者が多いのか、ファミリー層が多いのか
  • 会社員、学生、主婦、高齢者など、どの層が多いか
  • 自店舗の商品やサービスを必要とする人がいるか
  • その人たちは日常的に店舗周辺を通るか

「この場所に、自分のお店のお客様は本当にいるのか?」

この問いを持つだけでも、立地選びの精度は上がります。

なんとなく人が多い場所ではなく、自店舗に合う人がいる場所を選ぶことが大切です。

商圏の範囲は適切か

次に確認したいのが、商圏の範囲です。

商圏とは、店舗に来店する可能性があるお客様がいる範囲のことです。徒歩で来る店舗なのか、車で来る店舗なのか、目的を持って遠くから来る店舗なのかによって、商圏の広さは変わります。

たとえば、コンビニやカフェのように日常的に利用される店舗は、比較的近い範囲が商圏になりやすいです。一方で、専門性の高いクリニックや美容サロン、目的来店が多い店舗では、少し離れた場所から来店されることもあります。

商圏を見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • 徒歩圏内にどれくらい人がいるか
  • 車で来店する場合、どの範囲まで集客できるか
  • 駅やバス停からの移動時間はどれくらいか
  • 商圏内にターゲット顧客が十分にいるか
  • 商圏内に競合店がどれくらいあるか

「自分のお店のお客様は、どこから来るのか?」
「徒歩で来るのか、車で来るのか、電車で来るのか?」

このように考えると、見るべき範囲がはっきりしてきます。

商圏を考えずに物件だけを見てしまうと、周辺に十分なお客様がいないことに後から気づくこともあります。物件の条件だけでなく、その周りにどのような市場があるのかまで確認しましょう。

人の流れや動線に乗っているか

立地条件を見るときは、人の流れや動線も重要です。

同じエリアにある物件でも、人が自然に通る場所と、ほとんど通らない場所があります。駅から近くても、メインの通りから外れていると、思ったほど見つけてもらえないことがあります。

では、その物件の前を通る人は、どこから来て、どこへ向かっているのでしょうか。

駅から住宅街へ向かう道なのか、オフィスからランチに出る道なのか、商業施設から駐車場へ向かう道なのか。人の目的によって、来店の可能性は変わります。

動線を見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • 駅やバス停からの人の流れに乗っているか
  • 住宅街やオフィス街からの通り道にあるか
  • 商業施設や公共施設から近いか
  • 大通りや交差点から店舗が見えるか
  • 道路、線路、河川などで人の流れが分断されていないか

たとえば、地図上では駅から近く見えても、途中に大きな道路や線路があると、実際には来店しにくい場合があります。坂道や歩道の狭さ、信号の待ち時間なども、お客様にとっては小さなストレスになります。

「お客様は無理なくここまで来られるか?」
「通りがかった人が自然に入りたくなる場所か?」

この視点で現地を見ると、地図だけではわからない立地条件が見えてきます。

競合店の数と強さは適切か

競合店の確認も、開業前に欠かせないポイントです。

周辺に同じような店舗が多い場合、お客様を取り合うことになります。特に、価格帯やサービス内容が似ている店舗が近くにあると、開業直後から厳しい競争になるかもしれません。

しかし、競合店が少ない場所なら安心なのでしょうか。

実は、競合が少ない理由として、そのエリアに需要があまりない可能性もあります。競合が多い場所は競争が激しい一方で、すでに一定のニーズがあるエリアとも考えられます。

競合店を見るときは、数だけではなく、次のような点を確認しましょう。

  • 周辺に同じ業態の店舗は何店舗あるか
  • 競合店の価格帯はどれくらいか
  • 口コミや評価は高いか
  • どのような客層に支持されているか
  • 自店舗ならどこで差別化できるか
  • 競合店と営業時間や提供メニューが重なりすぎていないか

「競合店ではなく、自分のお店を選んでもらう理由はあるか?」

この問いに答えられない場合は、立地だけで勝負するのは難しいかもしれません。

競合店があること自体は悪いことではありません。大切なのは、需要があるエリアの中で、自店舗ならではの強みを出せるかどうかです。

弊社がサービス提供している 商圏分析ツールの「gleasin」 では、アカウント開設後に、競合店舗を調査することができます。詳しくは、営業担当にご確認下さい。

参考:商圏分析ツール「gleasin」

賃料と売上見込みのバランスは合っているか

立地条件が良い物件ほど、賃料は高くなりやすいです。

駅前や人通りの多い場所、視認性の高い路面店などは魅力的ですが、その分、毎月の固定費も大きくなります。開業前は「ここなら集客できそう」と感じても、家賃が高すぎると利益が残りにくくなることがあります。

ここで考えたいのは、売上に対して賃料が見合っているかどうかです。

たとえば、人通りが多くても、客単価が低い業態では高い家賃を回収するのが難しい場合があります。反対に、予約制で客単価が高い業態であれば、多少駅から離れていても、固定費を抑えたほうが利益を出しやすいこともあります。

賃料を見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • 想定売上に対して家賃は高すぎないか
  • 共益費や管理費も含めて計算しているか
  • 初期費用や内装費も無理のない範囲か
  • 売上が安定するまでの資金に余裕はあるか
  • 家賃を払っても利益が残る計画になっているか

「この家賃を毎月払い続けても、事業として成り立つのか?」

この視点はとても大切です。

良い立地に見える物件でも、費用が重すぎると経営の負担になります。立地の魅力だけでなく、売上見込みと固定費のバランスを冷静に確認しましょう。

法規制や契約条件に問題はないか

最後に、法規制や契約条件も確認しておきましょう。

立地条件や物件の見た目が良くても、希望する業種で営業できない場合があります。また、看板を出せなかったり、営業時間に制限があったりすると、開業後の集客に影響することもあります。

物件を見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • 希望する業種で営業できるか
  • 用途地域に問題はないか
  • 看板を設置できるか
  • 営業時間に制限はないか
  • 内装工事に制約はないか
  • 駐車場や駐輪場の利用条件はどうなっているか
  • 契約期間や解約条件に無理はないか

「この物件で、本当にやりたい営業ができるのか?」

ここを確認せずに契約してしまうと、後から大きな問題になる可能性があります。

特に飲食店やクリニック、美容サロンなどは、設備や許認可の条件が関わることもあります。気になる物件があれば、契約前に不動産会社や専門家に確認しておくと安心です。

立地条件が悪い物件を選んでしまう失敗例

物件探しをしていると、「ここは良さそう」と感じる場所が見つかることがあります。

駅から近い、人通りが多い、家賃が安い、内装がきれい。
こうした条件を見ると、すぐにでも契約したくなるかもしれません。

しかし、本当にその物件は自店舗に合っているのでしょうか。

立地条件は、ひとつの要素だけで判断すると失敗しやすくなります。開業後に「思ったよりお客様が来ない」「家賃の負担が重い」「周辺の客層と合わなかった」と気づいても、すぐに移転するのは簡単ではありません。

以下は、立地条件が悪い物件を選んでしまう主な失敗例です。

  • 人通りの多さだけで判断してしまう
  • 賃料の安さだけで物件を選んでしまう
  • 競合が少ないことだけを好条件と考えてしまう
  • 現地調査を一度しか行わない

同じような失敗を避けるためにも、事前に注意点を確認しておきましょう。

人通りの多さだけで判断してしまう

人通りが多い場所は、たしかに魅力的です。

お店の前をたくさんの人が通れば、店舗を知ってもらえる機会は増えます。通りがかりに入店してもらえる可能性もあるでしょう。

しかし、人通りが多ければ必ず売上につながるのでしょうか。

実際には、そうとは限りません。大切なのは、ただ人が多いことではなく、自店舗のターゲットとなる人が通っているかです。

たとえば、学生向けの低価格な飲食店を出したいのに、周辺を歩いているのが高齢者中心であれば、思ったように集客できないかもしれません。反対に、落ち着いた高価格帯のサロンを出したい場合、若者でにぎわう繁華街では雰囲気が合わないこともあります。

人通りを見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • どの年代の人が多く通っているか
  • ひとりで歩く人が多いのか、家族連れが多いのか
  • 通勤・通学中なのか、買い物や食事目的なのか
  • 店舗の前で立ち止まる余裕があるか
  • 自店舗の商品やサービスに興味を持ちそうな人か

「この人たちは、自分のお店のお客様になるのか?」

この視点を持たずに人通りだけで判断すると、開業後に集客で苦戦する可能性があります。

人が多い場所ではなく、自店舗に合う人が通る場所を選ぶことが大切です。

賃料の安さだけで物件を選んでしまう

開業時は、できるだけ費用を抑えたいものです。

内装費、設備費、人件費、広告費など、開業にはさまざまな費用がかかります。そのため、家賃の安い物件に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。

もちろん、固定費を抑えることは大切です。毎月の賃料が低ければ、経営の負担も軽くなります。

しかし、なぜその物件は安いのでしょうか。

家賃が安い物件には、何らかの理由がある場合もあります。たとえば、駅から遠い、視認性が低い、人通りが少ない、建物が古い、周辺にターゲット顧客が少ないなどです。

賃料の安さだけで選ぶと、次のような問題が起こる可能性があります。

  • お客様に見つけてもらいにくい
  • アクセスが悪く来店しづらい
  • 広告費をかけないと認知されにくい
  • 周辺にターゲット顧客が少ない
  • 売上が伸びず、結果的に利益が残らない

「家賃は安いけれど、その分だけ集客が難しくならないか?」

この問いは、契約前に必ず考えておきたいポイントです。

安い物件が悪いわけではありません。業態によっては、駅前の高い物件よりも、固定費を抑えられる物件のほうが向いていることもあります。

ただし、安さだけで決めるのではなく、集客力や売上見込みとのバランスを見て判断しましょう。

賃料の安さだけで選んでしまうと、新規顧客を獲得し続けないといけない業態だと後々大変かもしれません。弊社では、クリニック開業コンサルを実施しており、立地の良い物件をご紹介しております。

競合が少ないことだけを好条件と考えてしまう

「周辺に競合店が少ないからチャンスだ」と考える方もいるかもしれません。

たしかに、近くに同じような店舗が少なければ、お客様を取り合うリスクは下がります。競合が多いエリアよりも、自店舗の存在を目立たせやすい場合もあります。

しかし、競合が少ない場所は本当に良い立地なのでしょうか。

注意したいのは、競合が少ない理由です。もしかすると、そのエリアにはそもそも需要が少ないのかもしれません。過去に出店した店舗が撤退している可能性もあります。

競合が少ない場所を見るときは、次のような点を確認しましょう。

  • 周辺にターゲット顧客はいるか
  • 同じ業態の店舗が少ない理由は何か
  • 過去に似た店舗が撤退していないか
  • 周辺住民や通行人にニーズがあるか
  • 需要に対して供給が少ない状態なのか

「競合が少ない」のは、良いサインの場合もあります。
一方で、「需要が少ない」サインの場合もあります。

大切なのは、競合の少なさだけを見るのではなく、需要があるかどうかを確認することです。

競合が多いエリアでも、そこに多くのニーズがあれば出店余地があるかもしれません。反対に、競合が少なくてもニーズがなければ、集客は難しくなります。

現地調査を一度しか行わない

物件を見に行ったとき、たまたま人通りが多いと「ここは良さそう」と感じるかもしれません。

反対に、たまたま静かな時間帯に行くと「ここは人が少ない」と判断してしまうこともあります。

しかし、その一度の印象だけで決めてしまってよいのでしょうか。

人の流れは、曜日や時間帯、天気によって大きく変わります。平日はにぎわっていても、休日は静かな場所もあります。昼は人が多くても、夜はほとんど人が通らないエリアもあります。

現地調査では、次のようなタイミングで確認するのがおすすめです。

  • 平日の朝
  • 平日の昼
  • 平日の夜
  • 休日の昼
  • 休日の夜
  • 雨の日
  • 周辺施設のイベント開催日

弊社が提供している商圏分析ツールのgleasinでは、昼の人口や、夜間の人口を確認することができます。詳細は営業担当にご確認下さい。

特に飲食店や小売店のように人通りの影響を受けやすい業態では、複数回の現地確認が大切です。

「この場所は、いつ人が多いのか?」
「自店舗の営業時間と、人が多い時間は合っているのか?」
「雨の日でも来店しやすい場所なのか?」

このように、実際の営業をイメージしながら確認しましょう。

物件の資料や地図だけでは、現地の空気感まではわかりません。開業後に後悔しないためにも、時間帯や曜日を変えて何度か足を運ぶことが大切です。

良い立地条件を見極めるには商圏調査が重要

良い立地条件を見極めるためには、商圏調査が欠かせません。

物件の見た目や人通りだけを見ていると、「なんとなく良さそう」という感覚で判断してしまうことがあります。しかし、開業後に本当にお客様が来てくれるかどうかは、周辺にどのような人がいて、どれくらいの需要があるかによって変わります。

では、そのエリアに自店舗のお客様はどれくらいいるのでしょうか。

この答えを確認するために行うのが、商圏調査です。

商圏調査を行うことで、出店候補地の周辺人口やターゲット層、競合店の状況などを把握しやすくなります。感覚だけで物件を選ぶのではなく、データをもとに判断できるようになるのです。

以下は、良い立地条件を見極めるために商圏調査で確認したいポイントです。

  • 商圏調査で確認できること
  • 商圏調査を行うメリット
  • 商圏分析ツールを活用して立地条件を比較する

それぞれ、見ていきましょう。

商圏調査で確認できること

商圏調査では、出店候補地の周辺にどのような人が住んでいるのか、どのような店舗があるのか、どれくらいの需要が見込めるのかを確認します。

たとえば、次のような情報を調べることができます。

  • 周辺人口
  • 年齢層
  • 世帯構成
  • 昼間人口
  • 夜間人口
  • 所得水準
  • 競合店舗の数
  • 周辺施設
  • 人通りや交通量
  • 駅やバス停からの距離

ここで大切なのは、単に人口が多いかどうかだけを見るのではないことです。

たとえば、同じ1万人が住んでいるエリアでも、ファミリー層が多い地域と、単身者が多い地域では、向いている店舗が変わります。高齢者が多い地域と、学生が多い地域でも、求められる商品やサービスは違います。

「このエリアには、どんな人が多いのか?」
「その人たちは、自分のお店を利用してくれそうか?」

この視点で見ると、商圏調査の意味がわかりやすくなります。

また、昼間人口と夜間人口の違いも重要です。

オフィス街では、昼間は人が多くても夜や休日は人が少なくなることがあります。一方で、住宅街では平日の昼間よりも、夕方以降や休日に人が増えることがあります。

自店舗の営業時間と、人が多い時間帯は合っているでしょうか。

このように、商圏調査では「どれくらい人がいるか」だけでなく、「どのような人が、いつ、どのように行動しているか」まで見ることが大切です。

商圏調査を行うメリット

商圏調査を行うメリットは、出店候補地を客観的に判断できることです。

物件探しでは、どうしても第一印象に左右されることがあります。駅から近い、内装がきれい、家賃が予算内など、わかりやすい条件に目が向きやすいからです。

しかし、それだけで本当に良い立地条件といえるのでしょうか。

商圏調査を行うと、次のようなメリットがあります。

  • 出店候補地を比較しやすくなる
  • ターゲット顧客がいるか確認できる
  • 競合店の状況を把握できる
  • 売上予測を立てやすくなる
  • 開業後の販促エリアを決めやすくなる
  • 出店リスクを減らしやすくなる

たとえば、候補地が2つある場合、見た目だけではどちらが良いか判断しにくいことがあります。

一方は駅から近いけれど家賃が高い。もう一方は駅から少し離れているけれど、周辺にターゲット顧客が多く、競合が少ない。
このような場合、どちらを選ぶべきでしょうか。

商圏調査をしておけば、人口や競合、商圏の広さ、顧客層などを比べながら判断できます。

また、開業後の販促にも役立ちます。

どのエリアにチラシを配るべきか、どの地域に広告を出すべきか、どの客層に向けて情報発信すべきかを考えるときにも、商圏調査のデータが使えます。

「この場所で開業して、本当に売上を作れるのか?」

この不安を少しでも減らすために、商圏調査はとても重要です。

商圏分析ツールを活用して立地条件を比較する

商圏調査は大切ですが、自分だけで詳しく調べようとすると時間がかかります。

人口データを調べたり、競合店を地図で確認したり、現地に何度も足を運んだりする必要があります。もちろん、こうした調査も大切ですが、すべてを手作業で行うのは大変ではないでしょうか。

そこで役立つのが、商圏分析ツールです。

商圏分析ツールを活用すると、出店候補地の周辺人口や年齢層、世帯構成、競合店の位置などを地図上で確認しやすくなります。複数の候補地を比較するときにも便利です。

商圏分析ツールでは、たとえば次のようなことができます。

  • 商圏内の人口を確認する
  • 年齢層や世帯構成を見る
  • 競合店の分布を確認する
  • 複数の候補地を比較する
  • 地図上で商圏を可視化する
  • 販促エリアを検討する

「この物件の周辺には、ターゲットになる人が多いのか?」
「競合店はどのあたりに集中しているのか?」
「別の候補地と比べて、どちらに出店余地がありそうか?」

このような疑問を、データを見ながら整理できます。

もちろん、商圏分析ツールだけで出店地を決めるわけではありません。実際の人の流れや街の雰囲気、店舗の見え方などは、現地で確認することも必要です。

ただし、感覚だけで判断するよりも、データを組み合わせたほうが失敗のリスクを減らしやすくなります。

良い立地条件を見極めるには、現地調査と商圏調査の両方が大切です。

「見た目は良さそう」だけで終わらせず、データを使って本当に自店舗に合う立地なのかを確認しましょう。

複数候補から良い立地条件の物件を選ぶ判断基準

出店候補の物件がいくつか見つかると、どれを選ぶべきか迷いますよね。

駅から近い物件。
家賃が安い物件。
人通りが多い物件。
内装がきれいな物件。

それぞれに良いところがあると、「結局、どの物件が一番良いのだろう」と判断しにくくなるかもしれません。

このようなときは、感覚だけで決めるのではなく、判断基準を決めて比較することが大切です。

以下は、複数候補から良い立地条件の物件を選ぶときの主な判断基準です。

  • 候補地ごとに点数化して比較する
  • 感覚ではなくデータで立地条件を判断する
  • 自店舗のコンセプトと立地条件を照らし合わせる

「なんとなく良さそう」ではなく、「なぜこの物件を選ぶのか」を説明できる状態にしておきましょう。

候補地ごとに点数化して比較する

複数の物件を比較するときは、候補地ごとに点数化してみるのがおすすめです。

頭の中だけで比べていると、家賃の安さや駅からの近さなど、目立つ条件だけに引っ張られてしまうことがあります。しかし、店舗開業ではひとつの条件だけでなく、いくつもの要素を総合的に見る必要があります。

たとえば、次のような項目で比較できます。

  • アクセスの良さ
  • 視認性の高さ
  • 人通りや交通量
  • ターゲット顧客の多さ
  • 競合店の状況
  • 賃料の妥当性
  • 駐車場や駐輪場の有無
  • 周辺環境との相性
  • 将来性

それぞれの項目を5点満点や10点満点で評価すると、物件ごとの強みや弱みが見えやすくなります。

たとえば、駅から近い物件はアクセスが高得点でも、賃料が高すぎるかもしれません。家賃が安い物件は費用面では良くても、視認性や人通りに不安があるかもしれません。

「この物件は何が強くて、何が弱いのか?」

点数化すると、このような比較がしやすくなります。

もちろん、点数だけで最終判断する必要はありません。ただ、感覚だけで選ぶよりも、冷静に候補地を見比べやすくなります。

感覚ではなくデータで立地条件を判断する

物件選びでは、現地を見たときの印象も大切です。

「雰囲気が良い」
「人が多くてにぎわっている」
「お店のイメージに合いそう」

こうした感覚は、立地選びの参考になります。しかし、感覚だけで決めてしまうと、見落としが出ることもあります。

たとえば、昼に見たときは人通りが多くても、夜はほとんど人がいないかもしれません。休日はにぎわっていても、平日は静かなエリアかもしれません。地図上では駅から近くても、実際には大きな道路や坂道があり、来店しにくい場合もあります。

では、どのように判断すればよいのでしょうか。

そこで役立つのが、データです。

立地条件を判断するときは、次のような情報を確認しましょう。

  • 周辺人口
  • 年齢層
  • 世帯構成
  • 昼間人口・夜間人口
  • 人流データ
  • 交通量
  • 競合店舗の数
  • 周辺施設
  • 商圏内の需要

データを見ることで、「なんとなく良さそう」ではなく、「ターゲット顧客が多い」「競合が多すぎない」「商圏内に需要がある」といった根拠を持って判断できます。

「この物件を選ぶ理由は、感覚だけになっていないか?」

この問いを持つことが大切です。

現地で感じた印象と、商圏調査や人口データを組み合わせることで、より納得感のある立地選びがしやすくなります。

自店舗のコンセプトと立地条件を照らし合わせる

最後に大切なのが、自店舗のコンセプトと立地条件が合っているかどうかです。

どれだけ一般的に良い立地条件でも、自分のお店に合っていなければ、最適な物件とはいえません。

たとえば、落ち着いた雰囲気の高価格帯サロンを出したいのに、若者でにぎわう繁華街を選ぶと、店舗のイメージと街の雰囲気が合わないかもしれません。反対に、気軽に立ち寄れる飲食店を出したいなら、人通りが多く、入りやすい場所のほうが向いているでしょう。

立地条件を考える前に、次のような点を整理しておくことが大切です。

  • 誰に向けた店舗なのか
  • どのような商品やサービスを提供するのか
  • 価格帯はどれくらいか
  • 予約来店が中心なのか、通りがかりの来店が中心なのか
  • お客様にどのような雰囲気を感じてほしいのか
  • リピート利用を重視するのか、新規来店を重視するのか

「この場所は、自分のお店らしさを伝えやすいか?」
「このエリアにいる人は、自店舗のコンセプトに合っているか?」
「開業後に、理想のお客様が来店してくれそうか?」

このように考えると、物件選びの軸がぶれにくくなります。

立地条件は、単に良し悪しで判断するものではありません。自店舗のコンセプトと合っているかどうかで、良い立地にも悪い立地にも変わります。

複数の候補地で迷ったときは、「一番条件が良い物件」ではなく、自店舗にとって一番合っている物件を選ぶことが大切です。

良い立地での開業するなら商圏分析ツールのgleasinがおすすめ

良い立地条件を見極めるには、現地調査や商圏調査を行い、ターゲット顧客や競合、周辺環境をしっかり確認することが大切です。

しかし、実際に開業準備を進める中で、すべてを自分だけで判断するのは簡単ではありません。

「この場所で本当に集客できるのか?」
「競合が多いエリアでも勝ち目はあるのか?」
「開業後に安定した売上を作れるのか?」

このような不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで役立つのが、エムディー株式会社の商圏分析・売上予測ツール「gleasin」です。

gleasinでは、マップにピンを落とすだけで、立地データを短時間で確認できます。ターゲットがいる地域の把握、125mメッシュによる時間帯別の人口滞留数の分析、競合店舗数の調査など、出店判断に必要な情報を地図上で確認できる点が特徴です。

さらに、AIによる売上予測にも対応しているため、経験や勘だけに頼らず、データをもとに出店候補地を比較できます。

「なんとなく良さそう」ではなく、
「なぜこの場所で開業するのか」
を説明できる状態に近づけられるのは、大きなメリットです。

また、エムディー株式会社では、クリニック開業・経営コンサルティング事業も展開しています。

特に強みとしているのが、集患力のある好立地物件でのクリニック開業支援です。駅直結や大型商業施設など、アクセスが良く人流の多い物件での開業を支援し、開業後の安定経営につなげています。

クリニック開業では、立地選びが集患に大きく関わります。

たとえば、アクセスが悪い場所や認知されにくい場所では、どれだけ良い医療を提供していても、患者さまに知ってもらうまでに時間がかかるかもしれません。一方で、人流が多く、通いやすい好立地で開業できれば、認知の広がりや継続的な新患獲得にもつながりやすくなります。

エムディー株式会社では、物件選定だけでなく、診療圏調査、資金調達、内装設計、人材採用、広告宣伝、Web制作、開業後の集患対策まで、開業から経営までを一気通貫で支援しています。

「良い立地で開業したい」
「開業後の集患まで考えて準備したい」
「データをもとに出店判断をしたい」

このように考えている方は、商圏分析・売上予測ツールのgleasinや、エムディー株式会社のクリニック開業コンサルティングを活用することで、より安心して開業準備を進めやすくなるでしょう。

良い立地条件は、開業後の集客や売上を支える重要な土台です。

感覚だけで物件を選ぶのではなく、データと実績をもとに、自店舗やクリニックに合った立地を見極めていきましょう。

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この記事を書いた人

2003年創業。医師・歯科医師のクリニック開業・経営支援を原点に、立地戦略コンサルティングおよびAIソリューション事業を展開するコンサルティングファーム。自社開発のAI立地分析ツール「gleasin」による高精度な商圏・人流データ分析と、20年以上の開業支援実績を組み合わせ、物件選定から開業後の経営支援まで一気通貫でサポート。東京・麻布台ヒルズを拠点に活動。

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