「駅前だから人通りは多いはず」といった感覚だけで、出店エリアや販促施策の実施場所を決めていませんか。感覚だけに頼った判断は、実際にどれくらいの人がその場所を通っているかを見誤るリスクがあります。
人流データとは、いつ・どこに・どのくらいの人がいたかを、位置情報などのビッグデータをもとに数値化した情報です。個人が特定できない形に統計処理されているため、街の人の動きを客観的な数字で捉えやすくなります。
この記事では、人流データの種類・取得方法・活用するメリットや事例、扱うときの注意点まで詳しく解説します。

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人流データとは?

人流データとは、特定のエリアや道路を通行する人の数や動き方を、携帯電話の位置情報やGPS、Wi-Fiなどのビッグデータをもとに数値化した情報です。氏名や住所といった個人を特定できる情報は含まれず、統計的に処理された数値として扱われます。
把握できる内容はサービスによって異なりますが、来街者の数だけでなく、性別・年代といった属性や移動の経路までわかる場合もあります。
似た言葉に「人口統計」がありますが、人口統計はその地域に住んでいる人の数を示すのに対し、人流データはその瞬間にその場所にいる人の動きを示す点が異なります。住民だけでなく、通勤者や観光客も含めた「実際にそこにいる人」を捉えられるのが特徴です。
スマートフォンの普及によって位置情報を取得しやすくなったこともあり、出店計画や販促施策の効果を検討する場面で、来街者数の裏付けとして使われる機会が増えています。

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人流データを無料で見れるオープンデータ
人流データは民間企業の有料サービスだけでなく、国や公的機関が公開しているオープンデータでも確認できます。まずは無料データを活用し、地域ごとの人出の傾向や時間帯による変化を調べたうえで、より詳細な分析が必要になった段階で有料サービスを検討するとよいでしょう。
代表的なオープンデータとして、国土交通省の「全国の人流データ(1kmメッシュ、市町村単位発地別)」があります。携帯電話端末などの位置情報を基に、2019年1月から2021年12月までの人口分布を1kmメッシュ単位で集計したデータです。地域や時間帯ごとの人口の変化だけでなく、どの市町村から人が訪れているかも確認できます。

データは「G空間情報センター」からダウンロードできるため、ExcelやGISソフトを使って独自に集計・分析することも可能です。
過去の人流傾向や、新型コロナウイルス感染症の流行前後における変化を調べる用途に向いています。ただし、公開されている期間が限られているため、現在の人流を把握する目的には適していません。
地図上で手軽に傾向を確認したい場合は、内閣官房・内閣府が提供する「RESAS(地域経済分析システム)」も利用できます。RESASは、人口や産業構造、人流、事業所の立地など、地域に関する官民のデータを地図やグラフで可視化できる無料サービスです。専門的な分析ソフトを用意しなくても利用できるため、出店候補地域の比較や観光地の滞留人口の確認などに役立ちます。
また、人流データを地図やグラフに加工したい場合は、国土交通省が公開する「人流データ可視化ツール2.0」も選択肢になります。無料のGISソフトであるQGISに追加して使用するオープンソースのツールで、1kmメッシュの人口分布や時系列グラフ、地域間の移動量を表す流線図などを作成できます。
なお、人流そのものではありませんが、「e-Stat(政府統計の総合窓口)」では、国勢調査や人口推計、経済センサスなどの統計データを無料で閲覧・ダウンロードできます。居住人口や世帯数、年齢構成、事業所数などを人流データと組み合わせることで、地域の特徴をより詳しく分析できます。



リアルタイムに近い人口分布を確認したい場合は、「モバイル空間統計 人口マップ」も利用できます。
全国の人口分布を500mメッシュで確認でき、公開画面には約1時間前の人口分布が表示されます。厳密な意味での完全なリアルタイムデータではありませんが、当日の人出や混雑状況を把握する際の参考になります。
無料で利用できるデータは、対象期間や地域、メッシュの細かさ、更新頻度がそれぞれ異なります。商圏分析や出店計画に活用する際は、データの取得時期や集計方法を確認し、複数のデータを組み合わせて判断しましょう。



店舗開発者向けには、弊社が提供している出店戦略ツールのgleasinがおすすめです。調査したい場所を地図上でクリックすれば、商圏分析に必要な情報が表示されます。無料トライアルも実施しておりますので、ぜひご確認ください!

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人流データの種類


ひとくちに人流データといっても、把握できる内容によっていくつかの種類に分かれます。代表的な人流データの種類は下記の4つです。
- カウントデータ
- 滞留データ
- ODデータ
- 移動軌跡データ
それぞれ解説します。
カウントデータ
カウントデータとは、特定の地点を通過した人の数を一定時間ごとに数えたデータです。店舗前の通行量や、時間帯ごとの人の増減を把握したいときに使われます。
滞留データ
滞留データとは、特定のエリアにどのくらいの人数が、どのくらいの時間とどまっているかを示すデータです。駅前や商業施設の混雑状況を把握したり、イベント時の密集度を確認したりする場面で役立ちます。
ODデータ
ODデータの「OD」とは、起点を意味するOrigin(オリジン)と、終点を意味するDestination(デスティネーション)の頭文字です。人がどこから来て、どこへ向かったのかという移動の大枠を捉えられるデータです。
移動軌跡データ
移動軌跡データとは、GPSなどを使って人の移動経路を継続的に記録したデータです。立ち寄った場所や移動のルートまで詳しく可視化できるため、より細かい行動分析に向いています。

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人流データの取得方法


人流データは、ひとつの技術だけでなく、さまざまな仕組みを組み合わせて取得されています。代表的な取得方法は下記の4つです。
- 携帯電話の基地局データ
- GPSデータ
- Wi-Fiのアクセスログ
- カメラの映像解析
それぞれ解説します。
携帯電話の基地局データ
携帯電話の基地局データとは、スマートフォンが基地局と通信する際の位置情報をもとに、人の分布を推計する方法です。広いエリアを面で捉えやすく、都市単位・地域単位の大まかな人の動きを把握するのに向いています。
GPSデータ
GPSデータとは、スマートフォンアプリの利用者から許諾を得たうえで、衛星測位によって取得する位置情報です。基地局データに比べて位置の精度が高く、個人の移動経路に近い形で分析しやすい点が特徴です。
Wi-Fiのアクセスログ
Wi-Fiのアクセスログとは、施設や街中に設置されたアクセスポイントと、スマートフォンの間で発生する電波のやり取りを記録したデータです。特定の施設内での滞在時間や回遊の様子を把握したいときに向いています。
カメラの映像解析
カメラの映像解析とは、設置したカメラの映像をAIで解析し、通行人の数や属性をリアルタイムに近い形でカウントする方法です。特定の地点だけを狭く精密に見たい場合に適した取得方法です。

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人流データを活用するメリット


人流データを活用することで、感覚に頼っていた判断を数字で裏づけられるようになります。主なメリットは下記の3つです。
- 出店判断の精度を高められる
- 施策の効果を数字で検証できる
- 来街者の属性を把握できる
それぞれ解説します。
出店判断の精度を高められる
候補地ごとの人流データを比較することで、「人通りが多そうに見える」といった印象ではなく、実際の通行量や滞在人数をもとに出店判断を進めやすくなります。
一見同じくらいの人通りに見える候補地でも、時間帯別に見ると来街者数に大きな差があるケースも珍しくありません。こうした差を早い段階で把握できると、開店後の集客不振につながるリスクを抑えやすくなります。
施策の効果を数字で検証できる
販促キャンペーンやイベントの前後で人流データを比較すると、施策によって実際にどれくらい人の動きが変化したのかを数字で確認できます。
「なんとなく盛り上がった気がする」という感覚だけで終わらせず、次回の施策改善につなげる材料として活用しやすくなります。
来街者の属性を把握できる
人流データのなかには、性別や年代などの属性情報を組み合わせて取得できるものもあります。狙っているターゲット層が実際にそのエリアを訪れているかどうかを確認しやすくなります。

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人流データの活用事例


人流データは、小売業だけでなく自治体や観光分野など幅広い場面で活用されています。代表的な活用事例は下記の3つです。
- 商圏分析・出店戦略への活用
- イベント・観光施策への活用
- まちづくり・防災への活用
それぞれ解説します。
商圏分析・出店戦略への活用
小売業や飲食業では、出店候補地の人流データを比較し、時間帯ごとの来街者数や属性をもとに商圏分析を行うケースが増えています。
たとえば、平日と休日で人の動きが大きく異なるエリアでは、曜日ごとの傾向まで踏まえたうえで出店戦略を検討する材料になります。
イベント・観光施策への活用
観光地や商業施設では、イベント開催前後の人流データを比較することで、集客効果や混雑状況を把握できます。
反対に、思うように人が集まらなかったイベントについても、どのエリアで人の流れが止まっていたのかを人流データから読み取り、次回の改善につなげられます。
まちづくり・防災への活用
自治体では、人流データをもとに公共交通の運行ルートを見直したり、災害時の避難計画を検討したりする取り組みが進んでいます。
特定の時間帯に人が集中するエリアを事前に把握しておくことで、混雑や渋滞が起きやすい場所への対策を検討しやすくなります。

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人流データを活用するときの注意点


人流データは便利な一方で、扱い方を誤ると思わぬトラブルにつながることもあります。活用するときに気をつけたい注意点は下記の2つです。
- 個人情報の取り扱いに配慮する
- データを読み解ける人材を確保する
それぞれ解説します。
個人情報の取り扱いに配慮する
人流データの多くは統計的に処理され、個人が特定できない形で提供されています。とはいえ、取得元のデータがどのように処理されているかは、事前に確認しておくと安心です。
データを読み解ける人材を確保する
人流データは取得しただけでは活用しきれず、数字の背景を読み解き、施策に落とし込む知識が必要になります。
専門知識のある人材が社内にいない場合は、分析結果をわかりやすく可視化してくれるツールを活用すると、負担を減らしながら人流データを扱いやすくなります。

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人流データに関するよくある質問


人流データについてよく寄せられる質問をまとめました。

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人流データを活用するなら商圏分析ツール・売上予測のgleasin



人流データを活用して、商圏分析や売上予測を手軽に行いたい方にはgleasinがおすすめです。
人流データを取得できても、分析結果を出店判断や売上予測に落とし込むには専門的な知識や手間がかかります。そうした負担を減らしたい場合は、商圏分析・売上予測ツールの「gleasin(グリーシン)」が選択肢の一つになります。
gleasinは、エムディー株式会社が提供する商圏分析・売上予測ツールです。なかでもGPSメッシュ機能では、125mメッシュで時間帯別の人流データ(人口滞留数)を確認でき、営業時間を加味した分析が可能です。
主な機能は以下のとおりです。
- Geodemo:消費者属性を10種類に分けて地域ごとに可視化。ターゲット層のいるエリアを直感的に選定できる
- GPSメッシュ:125mメッシュで時間帯別の人流データ(人口滞留数)を表示。営業時間を加味した分析が可能
- ベンチマーク:競合店舗数をマップ上で瞬時に確認できる
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