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集患とは?クリニックの集患施策7選!集患できない原因や準備と成功のコツまで解説

集患方法・集患施策

開業してしばらく経つのに患者数が思うように伸びない、一時は来院が続いていたのに気づけば閑散としてしまった。そんな悩みを抱えている院長先生は、少なくないのではないでしょうか。

クリニックの経営を安定させるためには、継続的に新しい患者さんを獲得する「集患」の取り組みが欠かせません。ただ、何から手をつければよいかわからなかったり、施策を試してみたものの効果が実感できなかったりすることも多いものです。

本記事では、集患の基本的な考え方から、オンライン・オフラインの具体的な施策、医療広告ガイドラインの注意点まで、クリニック経営に役立つ情報をまとめて解説します。

目次

集患とは?

集患とは、医療機関が新規の患者さんを獲得する取り組みのことです。「集客」ではなく「集患」という言葉が使われるのは、単なる売上獲得とは異なり、患者さんとの信頼関係を大切にするという医療特有の背景があるからです。

集患と増患の関係性イメージ

似た言葉に「増患」があります。集患が新しい患者さんを獲得することを指すのに対し、増患は既存の患者さんを定着させ再診につなげることを意味します。どちらも重要ですが、開業直後や患者数が少ない段階では、まず集患が優先課題になります。

ある程度の患者数が安定してきたら、増患の視点も加えながら再診率を高める工夫が経営の柱になります。集患で新規患者さんを呼び込み、増患でその関係を長続きさせるという両輪の視点が、クリニック経営を安定させる上で重要です。

クリニックで集患がうまくいかない原因

集患に取り組んでいるのに成果が出ない場合、その背景には共通したパターンがあります。原因を把握しておくことで、どこから改善すればよいかが見えやすくなります。よく見られる原因は下記の4つです。

  • クリニックの認知度が低い
  • 競合クリニックが増えている
  • 情報発信が不十分
  • 口コミや評判の管理ができていない

それぞれ解説します。

クリニックで集患がうまくいかない4つの原因

クリニックの認知度が低い

地域に根ざしたクリニックにとって、「存在を知ってもらえているか」は集患の大前提です。新しく開業したクリニックや、駅から離れた立地では、近くに住んでいる方にさえ気づかれていないケースがあります。

看板や広告がなく、ホームページやGoogleマップへの登録も不十分な状態では、地域の人が情報を得る機会が限られます。まずオンライン上での存在感を高めることが、認知度向上には大切です。

競合クリニックが増えている

医療機関の数は近年増加傾向にあり、特に内科・皮膚科・整形外科などは同じ地域に複数のクリニックが並ぶことも珍しくありません。競合が増えている状況では、「なぜ自院を選ぶのか」という理由を患者さんに伝えることが大切です。

自院の特徴を打ち出せていないと、「どこのクリニックでも一緒」と思われてしまいます。既存の患者さんが他院に流れてしまうリスクにもつながるため、差別化の視点は集患に欠かせません。

情報発信が不十分

ホームページがあっても、診療科目と診療時間だけが記載されているクリニックは少なくありません。しかし患者さんが受診前に知りたいのは、「先生はどんな人か」「どんな流れで診てもらえるか」「この症状に対応してもらえるか」という、受診を決めるための情報です。

院長のプロフィール・院内の写真・よくある質問への回答など、患者さんの不安を和らげるコンテンツを充実させることが集患に直結します。情報が薄いと、候補として検討してもらえる機会が減ってしまいます。

口コミや評判の管理ができていない

患者さんがクリニックを選ぶ際、Googleマップの口コミ評価を参考にする人が増えています。口コミ件数が少なかったり、低評価のコメントが放置されていたりすると、来院を検討する段階で敬遠されてしまうことがあります。

googlemapの口コミ

口コミには積極的に向き合い、返信対応や接遇の改善を通じて評判を育てることも集患の一環です。ネガティブな口コミへの丁寧な返信は、クリニックの誠実さを示す機会にもなります。

集患を始める前に確認しておくこと

集患を始める前に確認しておく3つのポイント

施策を始める前に土台を整えておくと、その後の集患活動が進めやすくなります。まず確認しておきたいポイントは下記の3つです。

  • ターゲット層を明確にする
  • 自院の強みと弱みを整理する
  • 数値で管理できる目標を設定する

それぞれ解説します。

ターゲット層を明確にする

「誰に来てほしいか」を言語化できているかどうかが、施策選びの分かれ目です。たとえば、子育て世代の親子を中心に診たいのか、地域の高齢者をかかりつけとして支えたいのかによって、有効な施策は大きく変わります。

ターゲット層が曖昧なままでは、どの媒体で情報発信すればよいかも定まりません。年齢層・生活パターン・よく使うメディアなどをイメージしておくと、施策を絞りやすくなります。

自院の強みと弱みを整理する

他院と比べたとき、自院が得意とすること・評価されていることを棚卸しします。「夜間診療に対応している」「土日も開いている」「専門性の高い診療ができる」といった要素が、患者さんが来院を決める差別化ポイントになります。

弱みを把握しておくことも大切です。弱みを知ることで、補いたい部分を施策で補完したり、強みを軸にした発信に絞ったりする判断がしやすくなります。

数値で管理できる目標を設定する

「患者数を増やしたい」という方向性だけでは、施策の効果を測りにくくなります。「月の新規患者数を〇〇人に増やす」「Googleマップの口コミ件数を〇件にする」のように、測定できる目標を立てておくと取り組みが進めやすくなります。

目標が決まると、どの施策を優先するか・どれくらいの期間で評価するかの判断軸もできます。小さな目標でも構いませんので、数字で確認できる形にしておくことを勧めます。

オンラインでできる集患施策

クリニックのオンライン集患施策4つ

オンラインでの集患は、患者さんがクリニックを検索する動きを取り込む取り組みです。スマホで「内科 近く」「皮膚科 ○○市」と検索する患者さんへのアプローチが中心になります。主な施策は下記の4つです。

  • ホームページを充実させる
  • SEO対策・MEO対策を行う
  • SNSで情報を発信する
  • Web広告を活用する

それぞれ解説します。

ホームページを充実させる

クリニックのホームページは、患者さんが受診を決める前に必ず確認する場所です。診療科目・診療時間・アクセスの基本情報に加え、院長のプロフィール・院内の写真・よくある症状への対応方針なども掲載すると、安心して来院してもらいやすくなります。

スマートフォンで見やすいデザインになっているかも確認したいポイントです。患者さんの多くがスマホで検索するため、表示が崩れていたり操作しにくかったりすると、その時点で他院に流れてしまいます。

定期的な更新も重要です。お知らせやコラムを継続して更新することで、サイトの新鮮さが保たれ、検索エンジンからの評価にもつながります。

SEO対策・MEO対策を行う

SEO(検索エンジン最適化)は、「内科 ○○市」「皮膚科 駅近」などで検索したときに自院のホームページが上位に表示されやすくするための対策です。患者さんが実際に使うキーワードを意識したコンテンツを作ることで、広告費をかけずに継続的な集患が期待できます。

MEO(マップエンジン最適化)は、Googleマップ上での表示を最適化する対策です。Googleビジネスプロフィールに登録し、営業時間・写真・口コミへの返信などを丁寧に管理することで、地図検索からの来院につながります。特にスマホでの「近くのクリニック」検索では、Googleマップの表示が集患に大きな影響を持ちます。

SNSで情報を発信する

Instagram・X(旧Twitter)・LINEなどのSNSは、クリニックの日常や診療に関する情報を発信するのに活用できます。院内の様子・季節の健康情報・受診の流れなどを投稿することで、院長やスタッフの人柄が伝わりやすくなります。

SNSで集患を狙う場合は、ターゲット層に合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。子育て中の親御さんにはInstagramが届きやすく、健康意識が高い層にはX(旧Twitter)やLINEが効果的なケースもあります。継続して発信することが信頼感の醸成につながります。

Web広告を活用する

GoogleやYahoo!の検索広告・SNS広告などのWeb広告は、即効性のある集患手段です。自院のホームページやSEOがまだ整っていない段階でも、広告を出稿することで短期間に地域への認知を広げることができます。

広告費をかけ続ける必要があるため、費用対効果を定期的に確認することが大切です。どのキーワードやターゲット設定で効果が出ているかを分析しながら運用を最適化する視点を持つと、より効率的な集患につながります。

オフラインでできる集患施策

クリニックのオフライン集患施策3つ

地域密着型のクリニックにとって、オフラインの集患施策は今でも重要な役割を果たします。デジタルが苦手な患者さんや口コミを重視する高齢の患者さんには、とくにオフライン施策が有効です。主な施策は下記の3つです。

  • 看板・街頭広告を設置する
  • チラシや地域媒体に広告を掲載する
  • セミナーや内覧会を開催する

それぞれ解説します。

看板・街頭広告を設置する

クリニック周辺の道路や建物への看板設置は、地域住民への認知向上に直結します。通勤・通学・買い物の動線上に看板があると、自然と目に入り記憶に残りやすくなります。

看板にはクリニック名だけでなく、診療科目・診療時間・最寄り駅からの案内も合わせて記載すると来院の後押しになります。デザインはシンプルで読みやすいものを選ぶと、歩行者や車内からも認識されやすくなります。

チラシや地域媒体に広告を掲載する

新聞折り込みチラシ・ポスティング・地域のフリーペーパーへの掲載は、インターネットを日常的に使わない患者さんへのアプローチに有効です。特に高齢者が多い地域では、紙媒体が新しいクリニックの存在を届ける手段として機能します。

チラシには診療内容・診療時間・アクセス・電話番号・Web予約のQRコードをまとめると、問い合わせにつながりやすくなります。開業時だけでなく、診療科目が増えたときや季節の健康情報とセットで配布するのも効果的です。

セミナーや内覧会を開催する

開業前後の内覧会は、地域住民にクリニックの存在を知ってもらう絶好の機会です。実際に院内を見てもらい、医師やスタッフと顔を合わせることで、初めての方にも安心感を持って来院してもらいやすくなります。

開業後も、テーマを絞った健康セミナー(生活習慣病の予防・花粉症対策など)を定期的に開催することで、地域のかかりつけとしての認知を高めることができます。参加者が口コミで広めてくれる副次的な効果も期待できます。

集患を成功させるためのポイント

施策を実施するだけでなく、継続して成果を出すためには取り組み方にも工夫が必要です。押さえておきたいポイントは下記の4つです。

  • 他院との差別化を打ち出す
  • 施策のPDCAを回す
  • スタッフ教育と院内環境を整える
  • Web予約システムで来院のハードルを下げる

それぞれ解説します。

集患を成功させる4つのポイント

他院との差別化を打ち出す

「どこのクリニックでも同じ」と思われると、患者さんが来院を選ぶ理由がなくなります。自院ならではの特徴を積極的に打ち出すことが、集患の重要な土台です。

差別化ポイントとして目立ちやすいのは、診療の専門性(特定の疾患や治療法に強い)・利便性(夜間診療・土日対応・Web予約)・院内環境(バリアフリー・プライバシーへの配慮・子連れでも安心な設備)などです。自院の強みとターゲット層のニーズを照らし合わせ、刺さりやすいポイントを絞って発信するのが効果的です。

施策のPDCAを回す

集患施策は、一度始めたら終わりではありません。実施した施策がどれくらいの効果をもたらしたかを定期的に確認し、改善を繰り返すことが大切です。

たとえば、ホームページのアクセス数・Googleマップの表示回数・新規患者さんの来院経路(何で知ったか)などを月ごとにチェックします。効果が出ている施策は継続・強化し、効果が薄い施策は内容を見直すサイクルを意識すると、成果が着実に積み上がります。

スタッフ教育と院内環境を整える

せっかく新規患者さんが来院しても、受付の対応が冷たかったり待合室が清潔でなかったりすると、リピートにつながりません。集患は新規患者さんを呼び込むだけでなく、来院した患者さんに「また来たい」と感じてもらうことで初めて意味を持ちます。

受付・看護師の接遇マナー・待ち時間の案内・院内の清潔感・プライバシーへの配慮などは患者満足度を左右する基本です。口コミで良い評判を育てる意味でも、院内体験の質を高めることが集患の長期的な土台になります。

Web予約システムで来院のハードルを下げる

電話予約のみのクリニックは、仕事中や深夜に予約したい患者さんを取り込めないことがあります。Web予約システムを導入することで、24時間どこからでも予約できる環境を整えられ、新規患者さんが行動に移りやすくなります。

また、Web予約は受付の電話対応の負担を軽減するメリットもあります。予約から問診票の事前入力まで対応できるシステムを選ぶと、受診前の流れがスムーズになり患者さんの満足度向上にもつながります。

集患で注意すべき医療広告ガイドライン

医療広告ガイドラインで注意すべき3つのポイント

クリニックが集患のために広告やホームページで情報発信をする場合、厚生労働省が定めた「医療広告ガイドライン」に従う必要があります。ガイドライン違反は行政指導の対象になる可能性があるため、内容を把握しておくことが重要です。

最新の医療広告ガイドラインについては、厚生労働省の公式HP「医療法における病院等の広告規制について」でご確認ください。

特に注意が必要な点は以下のとおりです。

  • 比較優良表現の禁止:「地域No.1」「日本最高水準」など、他院と比べて優れているとする表現は原則として禁止されています
  • 患者の体験談の掲載制限:患者さんの体験談や感想を広告として掲載することは、治療効果を保証するとみなされる恐れがあるため制限されています
  • 根拠のない効果の謳い文句の禁止:「〇〇が必ず治る」「副作用なし」など、科学的根拠のない表現は禁止されています

ガイドラインで定められた広告可能事項(診療科名・診療時間・医師の氏名など)に沿って情報を発信することが基本です。広告を出す際は事前にガイドラインを確認するか、専門家に相談しながら進めると安心です。

集患に関するよくある質問

集患に関するよくある質問と回答

集患についてよく寄せられる質問をまとめました。

集患と増患の違いは何ですか?

集患は新しい患者さんを獲得すること、増患は既存の患者さんを定着させ再診につなげることを指します。開業直後や患者数が少ない段階では集患が優先課題になりやすく、ある程度安定してきたら増患の施策も加えていくとよいでしょう。

集患に最も効果的な施策は何ですか?

「これが正解」という唯一の施策はなく、クリニックの診療科・立地・ターゲット層によって効果的な施策は変わります。まずホームページの充実とGoogleビジネスプロフィールの登録・管理(MEO対策)から始めると、多くのクリニックで成果が出やすいとされています。

開業直後から集患対策を始める必要がありますか?

開業前から集患対策を始めることを勧めます。ホームページの制作やGoogleビジネスプロフィールの登録は、開業の2〜3ヶ月前から準備しておくと、開業時点ですでに検索結果に表示されやすい状態を作れます。開業後に慌てて始めると、認知が広がるまでに時間がかかります。

医療広告ガイドラインに違反するとどうなりますか?

都道府県などの行政機関から是正指導・指示・命令を受ける場合があります。悪質な違反は罰則(罰金・医業停止)につながる可能性もあるため、ガイドラインを遵守した表現で情報発信することが重要です。

集患するために良い立地開業をするなら実績多数のエムディーにお任せ

クリニックや医院の開業では、診療科目やコンセプトに合った立地を選ぶことが重要です。駅からの距離や視認性だけでなく、周辺人口・年齢構成・競合クリニックの状況・生活動線・駐車場の有無など、複数の要素を総合的に見て判断する必要があります。

一見条件が良さそうに見える物件でも、ターゲットとなる患者層と合っていなかったり、近隣に競合が多かったりすると、開業後の集患に苦戦する可能性があります。反対に、診療圏や地域特性を踏まえて立地を選べば、開業直後から地域に認知されやすく、安定したクリニック経営につながりやすくなります。

エムディー株式会社では、クリニック・医院の開業を検討している方に向けて、物件選定や診療圏調査、開業計画の立案などをサポートしています。開業予定エリアの選定に悩んでいる方や、候補物件が開業地として適しているか確認したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

2003年創業。医師・歯科医師のクリニック開業・経営支援を原点に、立地戦略コンサルティングおよびAIソリューション事業を展開するコンサルティングファーム。自社開発のAI立地分析ツール「gleasin」による高精度な商圏・人流データ分析と、20年以上の開業支援実績を組み合わせ、物件選定から開業後の経営支援まで一気通貫でサポート。東京・麻布台ヒルズを拠点に活動。

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