クリニック開業に失敗する7つの原因と失敗しやすい医師の特徴を解説
2025年10月31日
メディカル
クリニック開業は、多くの医師にとって、理想とするクリニックを形にする大きな挑戦です。一方で、準備不足や判断の誤りから、開業後に経営が行き詰まるケースも少なくありません。「失敗しないための対策を知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、クリニック開業に失敗する原因や失敗しやすい医師の特徴を解説し、後半では失敗を避けるためのポイントを紹介します。クリニック開業に失敗せず、開業後も安定した経営を目指す方はぜひ最後までご覧ください。
クリニック開業に失敗する7つの原因
クリニック開業に失敗する原因には、いくつかの特徴や共通点があります。ここでは、開業に失敗する主な原因を7つ紹介します。
| 【クリニック開業に失敗する原因】 ・開業エリア・物件選定に失敗した ・開業までのスケジュール管理ができていない ・初期費用の使い方を誤った ・運転資金を確保していない ・集患ができていない ・スタッフが定着しない ・想定外の事態に備えたリスク対策ができていなかった |
開業エリア・物件選定に失敗した
クリニック開業において、開業エリアや物件選定は経営の土台を左右する重要な要素です。この部分を誤ると、どれほど診療の質や内装にこだわっても、患者さんに選ばれにくいクリニックとなる可能性があります。
たとえば、
- 自宅や実家に近くて生活に便利だからという理由だけで決めてしまった
- 手の届きそうな価格の物件が空いたためすぐに契約した
- 元々所有している土地があり活用した
などのケースでは、ターゲット層の患者さんが想定より少ない事態になりかねません。
また、エリアや立地を慎重に選定しなければ、
- 人通りが少なく大通りから視認しにくい立地
- 駅やバス停から遠く、アクセスの悪い場所
- 近隣に競合するクリニックが多く差別化が難しい場所
などの条件が重なり集患が難しく、経営が軌道に乗らないことも考えられるでしょう。開業エリアや物件を安易に決めてしまうと、想定した患者層の来院数が伸びず、経営が安定しない大きな原因となります。
開業までのスケジュール管理ができていない
クリニック開業の準備は、限られた時間の中で数多くの作業を並行して進めるため、スケジュールの遅れが開業後の経営リスクにつながります。
実際に多くの医師が、
- 開業までに「いつ」「何を」すべきか整理しきれていない
- やることが多すぎて手が回らない
- 勤務医をしながらではスケジュールを管理しきれない
などの悩みを抱えています。クリニック開業に向けた準備は多くが並行作業となり、1つの遅れが他の工程に波及するリスクがあります。
時間が足りずに内容が詰め切れないままクリニック開業をすると、初期の集患や患者満足度に悪影響が出て、経営が厳しくなることも考えられるでしょう。
初期費用の使い方を誤った
クリニック開業では「理想のクリニックを実現したい」という意欲が高まる一方で、初期費用の使い方を誤り、開業後の経営が苦しくなるケースも少なくありません。
よくある失敗としては、
- 導入後の稼働率や費用対効果を十分に検討せずに高額な医療機器を購入してしまう
- 最新機種にこだわりすぎて、他の必要経費に回す資金が不足してしまう
- 設備の維持費や更新費用を資金計画に含めないまま投資してしまう
などがあります。特に注意したいのは、設備投資の誤りです。最新の医療機器は診療の質を高める一方で、購入費用が高額になりがちです。導入後は、定期的なメンテナンスや修理などの維持管理費も継続的に発生します。
費用対効果を十分に検討しないまま初期費用を使い込んでしまうと、クリニック開業後に運営資金が不足するリスクが高まります。その結果、広告宣伝や人材確保などの経営に直結する重要施策に投資できず、クリニック経営の失敗につながるのです。
運転資金を確保していない
運転資金を十分に確保していない状態でのクリニック開業は、経営の継続を脅かす大きなリスクです。
たとえば、
- 開業前に広告や看板に多額を投じたが、集患効果が想定よりも低かった
- 電子カルテや予約システムを導入したが、活用しきれず費用負担だけが残った
- 駐車場の台数を必要以上に確保し、土地賃料や維持管理費が固定費を圧迫した
など運転資金が確保できていない状態で予測不能な事態が起こると、経営が難しくなる可能性があります。
また、保険診療の場合は、診療報酬が入金されるのは診療から数カ月後です。その間にも、家賃やスタッフの給与、医療機器のメンテナンス費用、備品の購入費などは発生し続けます。
そのため、クリニック開業時には予想外の出費や収入の時差に耐えられるだけの運転資金を確保し、運転資金に余裕を持たなければ、失敗したと感じる原因になるでしょう。
集患ができていない
- 口コミだけで集患できると思っていたが、想定より患者数が少なかった
- WebサイトやSNSの必要性は感じているが導入できていない
- 新規患者さんを増やすための仕組みがない
クリニック開業時に、集患の課題を感じる医師は少なくありません。勤務医の頃とは異なり待っているだけで患者さんが来院してくれるわけではないため、計画的な集患対策が必要になります。
厚生労働省が公表している「令和5年受療行動調査」によると、外来患者さんが医療機関を選ぶ際の情報源として最も多いのは「家族・友人・知人の口コミ(68.4%)」次いで「医療機関が発信するインターネット情報」(28.8%)です。この数字から、口コミとオンライン情報の双方が重要だとわかります。
Webサイトがないクリニックは、患者さんが医療機関を選ぶときの候補から外れてしまう可能性があるでしょう。
また、地域で話題となるように、地域に根ざした広告宣伝活動もしておかなければ、集患ができないと感じる原因になります。
スタッフが定着しない
クリニック開業後に、人間関係や職場環境の不備から苦労した医師の声は少なくありません。
- クリニックの人間関係がうまくいかず、思った以上に早く離職が相次いだ。開業前は仲良くやれると思っていた
- 人が辞めるたびに残ったスタッフと医師の負担が増え、診療だけでなく事務作業や雑務まで抱え込んでしまった
- 業務負担が大きくなったせいでスタッフの表情から笑顔が減り、モチベーションが下がってしまった
このような状況が続くと採用・教育コストの増大に加え、サービス品質の低下を招きます。接遇が悪化すれば患者さんからの印象が損なわれ、口コミ評価や集患力の低下にも直結するでしょう。
また、常時スタッフ募集の状態は、外部から見ても不安定な職場と映り、さらに悪循環を生む可能性があります。このような人間関係の不安定さは診療体制に悪影響を及ぼし、取り返しのつかない失敗につながるかもしれません。
想定外の事態に備えたリスク対策ができていなかった
クリニック開業では診療や集患準備に注力しがちですが、リスク対策を怠ったことで経営が揺らぐケースも少なくありません。
たとえば、
- 自然災害や制度変更の影響で経営が苦しくなった
- ケガや病気で診療できなくなり休業せざるを得ない
など、日々の診療が順調でも、予期せぬ事態は突然やってきます。特に院長が一人で診療を担っている場合、院長が休業すると収入が大幅に減ります。
また、大規模感染症や自然災害、診療報酬の改定などの外的要因で患者数が減少し、収益が急落することも考えられます。
実際にコロナ禍を経て、患者さんは衛生面やサービス面を考慮してクリニックを選別する傾向が強まったと言われています。コロナ前と同じ水準の患者数に戻らないクリニックは、経営が厳しくなっている現状があります。
クリニック開業に失敗する確率と施設数の推移
クリニック開業に失敗する確率は、職種を問わず一般的な中小企業の水準から考えると低いと言われています。
帝国データバンクによると、2024年に休業・廃業・解散が判明した診療所は587件、過去最多です。診療所の施設数は10万5,278施設(2024年12月時点)で、計算上診療所が休業・廃業・解散した確率は約0.6%となります。
一方、中小企業庁が発表した「2025年版 中小企業白書」によると、2023年度の全国の中小企業の廃業率は3.9%です。つまり、一般的な中小企業の水準から考えると、クリニックの廃業・倒産率は低い部類に入ります。
参考:帝国データバンク「医療機関の倒産・休廃業解散動向調査(2024年)」
参考:厚生労働省「医療施設動態調査(令和6年12月末概数)」
参考:中小企業庁「2025年版 中小企業白書(HTML版)」
クリニック開業に失敗しやすい医師の特徴
クリニック開業に失敗しやすい医師には共通する特徴があります。ここでは、それらについて説明します。
| 【クリニック開業に失敗しやすい医師の特徴】 ・妥協できずにすべてを自分一人でこなそうとする ・人とのコミュニケーションが苦手である ・ネガティブ思考が強い ・新しい医療スタイルへの変化に抵抗がある |
妥協できずにすべてを自分一人でこなそうとする
クリニック開業を目指す中で、完璧を求めすぎるあまり準備や運営が滞ってしまう医師は少なくありません。
たとえば、
- 経営者になったからには安易に人に任せられないと思ってしまう
- 何事も妥協したくないので納得いくまで時間をかけてしまう
- スタッフに任せるより自分でやったほうが早いと感じる
など、妥協できずにすべてを抱え込んでしまうケースがあります。すべてを自分でこなそうとしても時間も労力も限界があり、判断のスピードや質が落ちるリスクも高まります。
失敗を回避するには理想や完璧な仕上がりに固執せず、妥協点を見極める力が必要です。
また、信頼できる外部プレイヤーや税理士への相談、経験豊富なスタッフの採用など、任せられる環境づくりを意識しましょう。
たとえば、エムディー株式会社は、300件以上のクリニック開業支援実績があり、独自のシステムを活用した診療圏調査や物件選定・資金計画まで一気通貫の支援が可能です。
長年にわたりクリニック開業を支援し、「クリニックが成功する物件を見極める目」が備わっています。無料の相談も承っておりますので、クリニック開業の準備でお悩みの方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
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人とのコミュニケーションが苦手である
クリニック開業に失敗しやすい医師は、コミュニケーションや人脈づくりに苦手意識を持っているケースがあります。
診療の質が高くても、院長のコミュニケーション力が不足していると、経営を安定させることが難しくなります。
たとえば、
- スタッフとの距離感がうまくつかめず、意見を言ってもらえない
- 患者さんとの会話が事務的になってしまいリピートにつながらない
- 地域の介護施設や行政の担当者と関係を築けず、紹介や連携が広がらない
など、苦悩する場面が見受けられます。クリニック内ではスタッフと円滑なコミュニケーションを取り、働きやすい環境をつくることでチーム力が高まります。
クリニック外でも行政関係者や近隣の医療機関などと良好な関係を築くことで、患者紹介や連携の機会が広がるため、経営の安定化に直結します。
コミュニケーションや人脈づくりが苦手だと感じる場合でも「診療だけでなく、人とのつながりもクリニック経営の一部」と意識して動くことで、患者さん・スタッフ・地域から選ばれるクリニックづくりが実現できます。
ネガティブ思考が強い
クリニック開業において、ネガティブ思考が強い医師は失敗する可能性が高まります。経営には常にリスクが伴うため、失敗や予期せぬトラブルから立て直すための精神的なタフさが欠かせません。
たとえば、
- 「失敗したらどうしよう」と考えすぎて意思決定が遅れる
- トラブルや経営不振に直面すると、解決策よりも悪い結果ばかりを想像してしまう
- 勤務医時代と同じ感覚で安定収入を前提に考えてしまい、経営の波を受け入れられない
などの傾向があると前向きな判断や柔軟な対応ができず、経営のチャンスを逃したり、問題を長引かせたりする原因となります。
ネガティブ思考が強いままでは、解決策の検討よりも不安や後悔に意識が向き、チャンスを活かせないまま悪循環に陥る危険があります。
一方、困難を改善や成長のきっかけと捉えられる医師は状況を立て直すスピードが早く、スタッフや患者さんからの信頼も失いにくくなります。日頃から小さな成功体験を積み重ね、ポジティブに判断できる思考習慣を身につけることが、安定した経営への近道です。
新しい医療スタイルへの変化に抵抗がある
新しい医療スタイルに抵抗を感じ、現状維持を好む医師は開業後に失敗しやすいと言われています。医療業界は日々進化しており、患者さんのニーズも常に変化しています。
たとえば、
・Web予約などの導入を先延ばしにして利便性の高い競合クリニックに患者さんが流れてしまう
・最新の治療法や機器を取り入れず、患者さんから古い印象を持たれる
・インターネットで情報収集している患者さんの期待に応えられずに信頼を失う
など、変化を受け入れられない姿勢は、気付かない間に「選ばれないクリニック」になるリスクがあるでしょう。
現代の患者さんは待ち時間の短縮やオンラインでの事前手続きなど、便利で快適な医療体験を求めています。また、WebサイトやSNSを通じて医療情報を積極的に取り入れ、より高度な治療や最新の設備を希望する方も少なくありません。
時代の変化や患者さんのニーズに合わせて、柔軟に医療スタイルをアップデートする姿勢はとても重要です。小さな改善を積み重ねることで、患者さんから「選ばれる理由」を増やし、長期的な経営の安定につなげることが大切です。
クリニック開業に失敗しない7つのポイント
クリニック開業に失敗しないためには、どのような対策に取り組めばよいでしょうか。ここでは、失敗を回避するポイントを7つ紹介します。
| 【クリニック開業に失敗しないポイント】 ・集患が見込める物件を選定する ・パートナーに相談しながらスケジュールを立てる ・過剰な設備投資をしない ・開業前に運転資金を確保しておく ・効果的な集患対策を実践する ・スタッフの採用と教育に力を入れる ・不測の事態に備えたリスク対策を講じる |
集患が見込める物件を選定する
クリニック開業での物件選定は、経営の成否を大きく左右する最重要要素です。「駅から近い」「人通りが多い」「自宅から近い」などの条件だけで決めてしまうと、失敗のリスクを高めます。
物件選定では、下記のような可視化しにくい要素が、集患の可能性を大きく左右します。
- 周辺の人口構成(高齢者層が多い/子育て世代が多いなど)
- クリニックの視認性
- ターゲット患者層の利便性
一度開業したクリニックの場所は、簡単には変えられません。だからこそ、人口データや地域事情を踏まえた診療圏分析、現地調査を行い、肌感覚ではなくデータに基づいて判断することが重要です。
診療圏分析やビジネスプラン作成などを、医師が抱え込む必要はありません。信頼できるクリニック開業支援会社に伴走してもらえれば、プロの視点で開業後も集患に困らない立地を見極められます。
たとえばエムディー株式会社では、来院予測・市場データ・AI立地評価などを活用しながら「本当に患者さんが集まるか」を検証して物件を選定します。通常は一般に公開されない好立地の物件情報を抱えており、優先的に紹介できる点も大きな強みです。
クリニック開業の物件選定に関するお悩みを抱えている場合は、まずはお気軽にご相談ください。
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パートナーに相談しながらスケジュールを立てる
クリニック開業は、限られた期間で数多くの準備を並行して行います。「誰が」「いつ何をするのか」などのスケジュール管理が、経営の成否を左右します。
しかし、クリニック開業スケジュールを医師だけで管理すると、不安や抜け漏れが生じやすくなります。
- 開業予定日から逆算して計画を立てたいが、何から着手すべきかわからない
- スケジュールを管理しているつもりでも、本当に順調なのか確信が持てない
クリニック開業の準備では、内装工事や医療機器の設置、スタッフ採用など、各工程で多くの人と連携しなければなりません。これらの工程はほとんどが初めて経験するものであり、思わぬ遅延やトラブルが発生することも珍しくありません。
失敗のリスクを減らすためには、クリニック開業支援会社と連携して、スケジュールを設計することが有効です。
開業予定日から逆算して重要な手続きや準備の優先順位を明確にすることで、見通しを持って計画的に進められます。
たとえばエムディー株式会社では独自のシステムを活用した診療圏調査や物件選定・資金計画まで、一貫した支援が可能です。
クリニックを1年以内に黒字化する物件選定に強みがあります。長年にわたりクリニックに特化した開業を支援し、「クリニックが成功する物件を見極める目」が備わっています。無料の相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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過剰な設備投資をしない
設備投資を必要十分に抑えることも、クリニック開業の失敗を避けるためには重要です。高度な医療機器や最新のシステムばかり導入すると、初期費用だけでなくメンテナンスなどの維持管理費も発生します。
過剰な設備投資を抑えるためには、以下のような工夫が有効です。
- 症例数が限られる専門的な検査機器は外部委託を視野に入れ、必要最低限の設備だけ導入する
- リースやレンタルの活用によって初期支出を分散させる
また、商業施設や駅直結のテナントビルでのクリニック開業は集患力が高く、集患対策に投資する費用を抑えられる可能性があります。
このような過剰投資を避ける工夫は、クリニック開業支援会社に相談して現状に応じた提案を受けることが大切です。たとえばエムディー株式会社では資金調達、物件選定、内装工事やレイアウトの選定など、開業前の準備から開業後の経営支援まで対応可能です。
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開業前に運転資金を確保しておく
クリニック開業に失敗しないためには、余裕をもった運転資金の確保が欠かせません。運転資金は、融資実行時に1,500~2,000万円程度を確保しておく必要があります。
その理由は、
- 保険診療の診療報酬は診療から数カ月後に入金される
- 予期せぬトラブルが発生しても安定した経営が求められる
の2つです。特に、保険診療の診療報酬は、診療から数カ月後に入金されます。入金までの間も、以下のような経費は毎月発生します。
- 家賃や光熱費
- スタッフの給与
- 医療機器やシステムのメンテナンス費用
- 消耗品や備品の購入費
運転資金を念頭に置いて資金計画を立てておけば、開業後も安心して診療と経営判断に集中できます。
効果的な集患対策を実践する
クリニック開業では、計画的で効果的な集患対策が欠かせません。ただし、やみくもに広告を出すだけでは費用ばかりがかさみ、十分な成果が得られないこともあります。
しかし、「何から始めればよいのか」「どんな方法が効果的なのか」など悩む医師も少なくありません。
近年は駅看板やチラシといった従来型の集患だけでなく、下記のようにオンラインでの集患施策の重要性が増しています。
- Webサイトの制作・運用
- SNSやブログでの情報発信
- ターゲット層に合わせたリスティング広告の出稿
このような施策は、地域や診療内容に合わせて最適化することがポイントです。また、患者さんが医療機関を選ぶ際には、口コミの影響力が大きいことも忘れてはいけません。
受診した患者さんの満足度を高めて、よい口コミが生まれるように、診療技術やスタッフの接遇を向上する意識を常に持ちましょう。
スタッフの採用と教育に力を入れる
クリニック開業では医師とスタッフの強い協力体制が発揮できるように、採用段階から育成・定着までを見据えた人事戦略が必要です。具体的には、下記のような点を意識するとよいでしょう。
- 診療理念や方針を明確化し、共感してくれる人材を採用する
- 新人研修マニュアルやOJT体制を整える
- 定期的な面談でキャリアや働き方の希望をヒアリングする
- スキルアップ研修や学びの機会を提供する
- 成果や貢献を正しく評価し、フィードバックする
- 院内でのコミュニケーションの活性化を目指す取り組みをする
採用の時点で診療方針に共感してくれる人材を選び、採用後も働き続けたいと思える環境づくりが大切です。
採用して終わりではなく採用してからが始まりという意識で、信頼し合えるチームづくりが実現します。
不測の事態に備えたリスク対策を講じる
クリニック開業では日々の診療だけでなく、不測の事態に備えたリスク対策も欠かせません。順調に進んでいるときこそ、「もしも」の場面を想定しておくことが、経営を守ります。
想定外の事態に備えるには、
- 代診を頼める医師の確保
- 休業補償のある保険への加入
- 十分な運転資金の確保
などが検討できるでしょう。また、自然災害や制度変更など外的要因への備えとしては、非常時の連絡網の整備や複数の役割を担えるスタッフの多能工化などが有効です。
また、クリニックのコンセプトと合致する場合は、オンライン診療や訪問診療の導入、地域の他医療機関との連携強化も、リスク分散の手段となります。
何も起きないのが理想ですが、何か起きても動ける体制づくりが現実的な経営戦略です。クリニック開業前からリスク対策を組み込み、安心して診療に臨める環境を整えておきましょう。
クリニック開業は開業支援会社と一緒に進めることがおすすめ
本記事では、クリニック開業に失敗する原因と失敗を避けるポイントを紹介してきました。クリニック開業に失敗しないためには、資金計画や物件選びなど、最初の段階で正しい判断を重ねることが欠かせません。
だからこそ、開業支援に知見のあるプレイヤーに伴走してもらいながら失敗しない開業を目指すことをおすすめします。
なかでも、エムディー株式会社は、資金調達、物件選定、内装工事やレイアウトの選定など、開業前の準備から開業後の経営支援まで対応可能です。長年にわたりクリニック開業を支援し、「クリニックが成功する物件を見極める目」が備わっているため、クリニックの早期黒字化を左右する物件選定に強みがあります。
また、業界では珍しい売上連動型の開業支援プランがあり、クリニック開業前のコストを抑えつつ経営の安定にコミットし、クリニックの成果に直結する開業支援をいたします。
「クリニック開業の失敗を避ける対策は?」「失敗しないクリニック開業のポイントは?」など、クリニック開業に関する疑問をお気軽にお聞かせください。
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